守護神がまた1つ金字塔を打ち立てた一戦で、オリックスが最下位を脱出した。1点リードの9回、平野佳寿投手が登板。打者4人に30球を費やしながら挙げた今季3セーブ目が、本拠地・京セラドーム大阪での自身通算100セーブとなった。

「ちょっとしんどかったですね。でも勝てたのでよかったです。(本拠地は)投げやすいのはもちろん(マウンドの)高さも投げやすいですし。あとはいつもここ数年、すごい声援をくれてますし。ああやってみんなが応援してくれるんで、すごく力になってます」。平野佳はチームの勝利を喜び、ファンに感謝した。

ここまでの3カードは初戦で勝てなかった。リーグ4連覇を狙うチームがカード頭を取れず、3カード連続負け越しの低空飛行を続けていた。この日は過去11勝4敗の楽天キラー、田嶋が先発。絶対に落とせない試合で、初回から2点を先制。1死から2番西野が計6球ファウルで粘って11球目で四球をもぎ取り、そこから好機を広げて森の左越え二塁打などで2点を奪った。

3回に2点を追加も、流れは相手に傾きかけた。田嶋、2番手の吉田、8回を託したマチャドが失点し、結局最少リードで平野佳にバトン。幾多の修羅場をくぐり抜けてきた絶対的ストッパーが、この日もリードを守り抜いた。

「しっかり(カード頭を)取れて良かったと思いますけどね。つながりよく、本当に点を取ってくれたと思いますし、いい走塁もありましたし、そういうところでは上向きかなと思いますけど」と中嶋監督も手応え。ここから4月を上昇の月にする。【堀まどか】