首位を走るソフトバンクが北の大地で痛恨の逆転負けを喫し、連勝が4でストップした。

4点を追う9回表。2死一、三塁と日本ハム守護神の田中を攻めたが、代打野村勇が空振り三振。敗戦を見届けると小久保監督はベンチ裏に姿を消した。試合終了から5分もたたないうちに移動車へ向かった小久保監督は淡々とした表情で言った。

「連勝が止まるときはこんなもんですよ。(日本ハム先発の)山崎君、あののらりくらりのいつも通りのピッチング。なかなかチャンスを作れなかったんで」

先手は取った。初回。今宮、柳田の連打で2死一、二塁とすると5番近藤が右前へ先制タイムリー。開幕15試合目で初回得点はイニング別では最多の計13点目。自慢の打線けん引で、いきなり「流れ」をつかんだはずだった。先発有原も不安の立ち上がりを3者凡退で片付けると2回まで1安打無失点投球。古巣日本ハム初勝利へ向けて上々の滑り出しだったが、痛恨の1球で暗転した。

3回、先頭伏見への死球と味方のエラーなどで1死一、二塁とすると郡司に初球のフォークボールを中堅左スタンドへ逆転の2号3ランを運ばれた。7回には再び先頭四球から1死三塁とされると伏見に左前タイムリー。四死球をきっかけに計4点(自責3)を失った。さらに続く8回には2番手石川も四球からダメ押しとなる5点目を献上。ただ、小久保監督は敗戦の責任を投手陣に求めることはなかった。「そうね。(3回)あの1イニングだけやったもんね。でも、そんな日もありますよ」と言うと笑った。

就任1年目の小久保監督にとっては敵地エスコンフィールドは初見参。がっちり白星を手にしてさらに波に乗りたかったところだろうが、小休止となった。6番DHで先発出場の助っ人ウォーカーが4打数無安打で打率1割9分6厘と低迷。指揮官は「(ウォーカーは)修正をかけながら上がってきてほしいですけどね。明日のスタメンはこれからまた考えます」と表情を引き締め足早に球場を後にした。【佐竹英治】