阪神森下翔太外野手(23)が「高速水切りショット」で佐藤輝の決勝弾をアシストした。

試合前から雨が降り注ぐ中、この日も「3番右翼」でスタメン出場。5回まで膠着(こうちゃく)状態が続き、0-0の6回。1死一塁から中日松葉の初球だった。134キロ外角低めの変化球を振り抜き、強烈な打球を遊撃へ飛ばした。ぬかるんだグラウンドの表面を高速で滑り抜けると、遊撃手のグラブの下を通過。好機を広げる左前打となった。

「足もともだいぶ悪い中で、当たりはちょっと正面ぽかったですけど、こだわってきた打球速度だったり、芯で捉えるコンタクト率だったりっていうのがあった結果、抜けてくれたかなと思います」

1死後、5番佐藤輝が決勝3ランを放ち、雨天コールド。兄貴分のV弾をお膳立てした。これで自身6試合連続安打。「こういう天候が悪い中で1本出たのは、また次につながった」と手応えをつかんだ。

この日2安打の1番近本のアドバイスもいきた。両サイドを投げきる松葉に対し「あんまり考えすぎずにやった方がいいと言っていて。それを頭に残しつつ打席に立った」。6連勝と勢いづいた猛虎打線で、先輩に引っ張られ、直近5試合は打率4割を超える。「自分のモチベーションにもなりますし、継続していけばもっともっといい数字を残せると思う」。中心打者としてさらなる貢献を誓った。【村松万里子】