新日本プロレス恒例の東京ドーム大会が来年は史上初めて1月4、5日の2日連続で開催される。日刊スポーツでは「夢のドーム2連戦」と題し、大会の見どころを連載する。【取材・構成=高場泉穂】

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2年ぶりに高橋ヒロム(30)がドームに戻ってくる。18年7月米サンフランシスコ大会、ドラゴン・リーとのIWGPジュニアヘビー級タイトル戦で首を骨折。12月19日の後楽園ホールで530日ぶりにリングに復帰した。「あの歓声ですよ。ほんとにやめられない」。ずっと求めていた生の大歓声を今度はドームで聞く。

欠場中、支えとなった2人のロックミュージシャンがいた。マキシマム ザ ホルモンのボーカル、ダイスケはん(42)と、flumpoolのボーカル山村隆太(34)。それぞれ椎間板ヘルニアと歌唱時機能性発声障害のため休業中で、互いに励まし合った。先に復帰した2人のライブも生鑑賞。「復帰前以上のパフォーマンスでものすごく盛り上がっていたので、自分のことのようにうれしくて。一方で、絶対負けたくない、って思った」。2人とも高橋の復帰戦を見届けてくれた。

夏には十分動けるようになっていた。冬まで待ったのは、ベルトを狙えるまで完全復活してからと考えたからだ。4日には現IWGPジュニアヘビー級王者ウィル・オスプレイ(26)と対戦。翌5日には獣神サンダー・ライガーの引退試合の相手を務める。

「もちろん、めちゃくちゃうれしい。俺よりライガーさんのこと思ってる人間なんていないと思う。1月4日負けたら、5日のリングにあがる資格はない。それぐらい覚悟を決めている。引退撤回?いいんじゃないですか。ただ、勝たせるようなことは絶対させない。たたき潰す」。王者として、ライガーのプロレス人生にピリオドを打つ。【取材・構成=高場泉穂】