大関経験者で西前頭7枚目の朝乃山(29=高砂)が、再出場後、2連勝を飾った。昨年9月の秋場所千秋楽以来、2度目の対戦となった西前頭筆頭の熱海富士を寄り切り。立ち合いから右を差して寄り立て、前のめりに倒れたが、先に相手の足が流れて土俵を割っていた。「(相手は)体が大きいので、下手にがっぷりになると、重たいので攻められないかと思って、下から、下からいった。土俵際は負けたかと思った。下を向きすぎていたのは反省」と、胸をなで下ろしていた。

熱海富士と前回対戦した昨年秋場所は、優勝争いの単独トップで千秋楽を迎えた熱海富士を、本割で朝乃山が破った。熱海富士はその後、優勝決定戦で大関貴景勝に敗れて初優勝を逃していた。相手は雪辱を期していた上に、取組前に7敗を喫しており、勝ち越しに後がない状況。勝ちたい理由がいくつもあった相手を、返り討ちにした格好だ。朝乃山は9勝2敗3休となった。

今場所は初日から7連勝を飾り、単独トップに立っていた。だが8日目の玉鷲戦で、すくい投げで敗れた際に右足首を負傷。「右足関節捻挫で全治2週間を要する見込み」との診断書を提出し、9日目から4日間休場していた。だが痛みと腫れが引いたことで、前日13日目から再出場。13日目は豪ノ山、この日は熱海富士と、圧力のある相手を立て続けに破った。

小手投げで勝ち越しを決めた前日の豪ノ山戦後は「相撲内容は受けてしまったし良くないけど、タイミング良く小手投げが決まった。土俵に上がれば、思い切って何でもしようと思っていた。下がるとケガしそうなので、前に、前に、攻めようと思っていた」と、冷静に振り返っていた。さらに「あと2日、2桁勝利を目指せるので頑張りたい」とも話した。この日の白星で、2桁白星に王手をかけた。14日目の打ち出し後、千秋楽の対戦相手が関脇大栄翔に決定。初優勝と大関昇進がかかる関脇琴ノ若との対戦も予想されており「あわよくば白星がほしい」と、キーマンとなることを覚悟していたが、結果的にはもう一方の関脇となった。それでも「誰が相手でもケガを悪化させないように、しっかりと取り切りたい」と、持ち前の前に出る相撲を取ることを誓っていた。

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