シンガー・ソングライター秦基博(36)が4日、デビュー10周年記念公演を横浜スタジアムで行った。

 初めての単独スタジアム公演となった。ライブハウスでスカウトされ、06年11月にデビュー。その後、ホール、アリーナとライブ会場の規模も大きくなり、小学生から過ごした地元横浜での念願のスタジアムライブが実現した。野球少年で「本当ならプロ野球選手としてここに立っているはずだった」とファンを笑わせつつ「すばらしいステージに、皆さんのおかげで立たせていただいています。ありがとうございます」とファン2万5000人に感謝した。

 ライブでは、野球場らしい演出も行った。バンドメンバーとともに、ウグイス嬢のアナウンスで紹介されると、背番号10のDeNAのユニホームを着て登場した。「スミレ」ではDeNAのマスコット「DB.スターマン」「DB.キララ」と一緒にダンスし、さらにダンス指導のためにリリーフカーでスタンド席の近くまで出向いた。

 また、小学生時代に会場すぐ側の山下公園に遠足に来た際の集合写真を公開。同級生のお笑い芸人、ジョイマン高木晋哉(36)と偶然隣同士になっており、「本当にまさかですよ」と話すと、会場も笑いに包まれた。

 この日は、デビュー曲の「シンクロ」から「グッバイ・アイザック」「アイ」「Girl」など10年の軌跡をたどる構成で魅了した。代表曲「ひまわりの約束」でのファンの大合唱、そしてアンコールの「70億のピース」では、スマートフォンのライトで照らされた光景に目を潤ませる場面もあった。秦は「今日はいろいろなところから横浜に来てくれたと思いますが、今度は皆さんのところに歌いに行けたらと思います」と話した。【大友陽平】