市川染五郎(44)が24日、大阪松竹座「七月大歌舞伎」(7月3~27日)で上演する「夏祭浪花鑑」の成功祈願のため大阪・高津宮を訪れた。

 祈願後、妻でフリーアナウンサーの小林麻央さんを34歳の若さで亡くした市川海老蔵(39)の心情を「想像以上のことだと思います。そう感じるしかない」と話した。染五郎にとって海老蔵は「歌舞伎界が生き残っていくための戦友」といい、23日夜に連絡を入れ「お互いに頑張ろう」と励ましたという。

 麻央さんとは楽屋で顔を合わすことがあったが「本当に奥様業を真摯(しんし)に務められていた」と振り返った。

 この日は、人形浄瑠璃文楽の人形遣い、桐竹勘十郎と団七人形とともに成功祈願した。国立文楽劇場(大阪市中央区)では「夏休み文楽特別公演」として「夏祭浪花鑑」が7月22日から上演される。歌舞伎と文楽だが、同じ大阪で同じ演目という縁もあり、ともに成功を願った。

 染五郎は「夏祭浪花鑑」では団七を初めて演じる。「喜び、怒り、悲しみ。ひとつひとつの感情がストレートに出る場面が多い」と役柄の魅力を語った。