女優松風理咲（１６）が人気急上昇中だ。嵐の櫻井翔（３５）主演の日本テレビ系連続ドラマ「先に生まれただけの僕」（土曜午後１０時）に生徒役で出演中のほか、今後もドラマや映画、ＣＭの出演が続々決まっている。次世代スター女優候補の素顔に迫った。

　目力（めぢから）の強さが印象的だ。「演技レッスンの先生にも『目に力が入ってるよ』と言われます。そんなつもりはないんですけど…」と笑う。ドラマ「先に－」ではスクールカースト（生徒間に発生する序列化）の問題に直面する放送回で重要な役を演じた。

　スカウトで芸能界入りした。中学２年の時、下校中に声を掛けられた。芸能界にまったく興味がなく、家でもＮＨＫ連続テレビ小説と大河ドラマを見る程度だった。事務所の先輩たちが出演するドラマや映画の現場に連れて行ってもらい、新しい世界に目が開いた。「いろんな人が関わっているのを見て、作品ってこんなに丁寧に作られているんだな、すごいなと思いました」。

　中学３年から仕事を始めた。故郷岐阜と東京を行ったり来たりしながらだったが、高校入学と同時に上京した。本格的に演技をするようになり、悔しい思いもした。「先に－」の現場も最初こそ、櫻井を見て「本物だ！」と気持ちが高揚したこともあったが、今は自分の演技のことで頭がいっぱいだ。「（同じ生徒役で）演技がうまい子がたくさんいますし、私は監督が言うことに応えられているのかな、と思ったりします」と同世代からも刺激を受けている。

　外見からクールな印象を受けるのか、冷静で理知的な役が多かったが、ヒロインを演じた来年公開の映画「兄友」（中島良監督）ではラブコメディーに挑戦した。「キラキラした世界を表現するのは難しかったです。監督に『初めて恋に気付いたドキドキした表情をして』って言われて…」とはにかむ。

　笑うと目がとびきり優しく、クールさとのギャップに驚かされる。ギャップといえば、昨年のドラマでは小学生を演じていた。

　仕事の現場で人と話すのが大好きだ。「１人でいるより、誰かと話しているほうが好き」と言い、何でも吸収したいという姿勢がある。演技派と言われる黒木華（２７）に憧れている。「やっぱり、もっともっと演技が上手になりたい」。朝ドラや大河にも出たい？　と聞くと「出たいです！」と即答した。【小林千穂】

　◆松風理咲（まつかぜ・りさき）２００１年（平１３）１月１７日、岐阜県生まれ。１５年に東京メトロのＣＭでデビュー。ドラマはテレビ朝日系「グッドパートナー　無敵の弁護士」など。今年「トモシビ」で映画初主演。テレビ朝日系「深層捜査２　ドクター大嶋二郎の事件日誌」が１２日に放送。３日に都内でカレンダー発売イベントを開催。１５３センチ。血液型Ｂ。