俳優鶴見辰吾(52)が11日、東京・シネマート新宿で公開初日を迎えた韓国映画「密偵」(キム・ジウン監督)の舞台あいさつに登壇した。

 主演はソン・ガンホで、韓国では昨年公開され観客動員750万人の大ヒットを記録した作品。日本統治時代の1920年代の韓国を舞台に、独立運動団体「義烈団」とそれを追う日本警察の攻防を描いたアクションサスペンス。鶴見は、韓国人でありながら日本警察に所属する主人公イ・ジョンチュルの上司、ヒガシを演じた。ほかに出演はコン・ユ、ハン・ジミン、イ・ビョンホンら。

 韓国での撮影では、文化の違いに驚いたという。日本で「差し入れ」といえば、出演者やその関係者がするものだが、韓国ではファンが差し入れをする文化があるという。「韓国の映画スターは、ファンの方が差し入れでフードワゴンを呼んで、現場でスタッフに振る舞う。みなさんからも差し入れいただいてもいいんで、是非」と、舞台あいさつに集まったファンに呼びかけて笑わせた。

 映画は韓国で各賞を受賞し、鶴見も同国での映画祭やレッドカーペットなどに参加した。「釜山映画祭で(ファンとして他の)映画を見ていたら『サインください』って言われました。うかうか歩いていられないですね」と人気を実感した様子。最後は「密偵、見てね!」とオヤジギャグで舞台あいさつをしめくくった。