長野県松本市で8~9月に開かれる音楽祭「セイジ・オザワ松本フェスティバル」の実行委員会は11日、指揮する予定だった小澤征爾さん(82)が、体調面の大事を取って計3公演全てを降板すると発表した。

 実行委によると、小澤さんは大動脈弁狭窄(きょうさく)症のため4月に手術を受け、現在は治療を終えて順調にリハビリが進んでいるが、体力や筋力の回復に時間がかかると判断したという。

 3公演は指揮者と演目、チケット価格を変更して上演する。小澤さんは指揮者としては降板するが、音楽祭の期間中は松本市に滞在し、総監督として各公演のリハーサルなどに参加する予定。

 小澤さんは「リハビリも始まり、今はだいぶ元気になってきています。ただちゃんと回復するにはもう少し時間がかかりそうで、主治医や家族とも相談しました」などとコメントを発表した。

 小澤さんは3月に病気療養での入院を発表し、予定していたオペラや演奏会への出演をとりやめていた。