トランプ米大統領の熱烈なサポーターとして知られるコメディー女優ロザンヌ・バー(65)が29日までに、オバマ前大統領の元側近への人種差別的な発言をツイートし、反発が急速に拡大した。主演の人気ドラマを手掛けるABCテレビは急きょ、秋の新シリーズを打ち切ると発表した。

 バーは、オバマ前政権で大統領上級顧問を務めたアフリカ系米国人のジャレットさんについて「イスラム組織のムスリム同胞団と(映画)『猿の惑星』の子ども」などと書き込んだ。

 ドラマは人気コメディー「ロザンヌ」。今春に放送されたシリーズでは、現実社会と同じくトランプ氏を支持するバーと、野党民主党支持の家族との政治的な見解の違いを軽妙に描いて高視聴率を記録。トランプ氏も祝意を伝えていた。

 バーは謝罪し、ツイッターをやめると宣言したが、ABCは「嫌悪すべき不快な発言だ」と打ち切り決定を公表。親会社ウォルト・ディズニーのロバート・アイガー会長兼最高経営責任者(CEO)も支持を表明し、所属プロダクションも契約打ち切りを決めた。

 ドラマは1988~97年まで放送された長寿番組。今春のドラマ再開も話題となった。