女優生田悦子(いくた・えつこ)さんが15日に、虚血性心不全のため、都内の病院で亡くなっていたことが17日、分かった。71歳。所属事務所が発表した。

 事務所によると、生田さんは、入院や通院治療を必要とする持病はなかったという。亡くなる前日の14日には夫と夕食を食べに外出するなど普通の様子だったという。15日午前に、夫が起こしても起きない生田さんの異変に気付き、救急車を呼んで蘇生措置が施されて病院に搬送されたが、同日午後、死亡が確認された。安らかな顔で眠るような様子だったという。

 生田さんは06年12月に更年期うつによる闘病生活を告白したことがあったが、数年前に完治していた。健康に問題はないが、最近は、厳しい暑さもあって「無理せずに家にいる」と、外出せずに家で過ごすことが多かったという。仕事も近年、長期ロケが必要なドラマなど、体に負担のかかる仕事は避け、短時間ですむ講演活動などを中心にこなしていた。最後の仕事は4月25日に放送されたテレビ朝日系「徹子の部屋」の出演だったという。

 生田さんは端正な顔立ちとさっぱりした性格で映画やドラマ、バラエティーで人気を博した。81年4月から83年9月まで放送されたフジテレビ系バラエティー番組「欽ドン!良い子悪い子普通の子」では“良いOL”役を演じて好評を得た。共演した松居直美、小柳みゆき(現在は小柳友貴美)と3人で結成したユニット「よせなべトリオ」として歌った「大きな恋の物語」もヒットした。ドラマは73年のNHK大河ドラマ「国盗り物語」、79年「草燃える」、78年フジテレビ系「白い巨塔」に出演した。

 葬儀は故人の遺志により近親者で行う。後日、お別れの会を開く予定という。

 ◆生田悦子(いくた・えつこ)1947年(昭22)4月8日、福岡県生まれ。63年に準ミス平凡に選ばれ、66年に松竹に入社。同年11月に映画「命果てる日まで」で女優デビュー。その後、映画やドラマなどで活躍。05年4月、現在の夫である実業家と結婚。初婚だった。趣味はマージャン、パチンコ。特技は指編み。