21年8月19日に82歳で亡くなった、俳優の千葉真一さんを偲ぶ会が17日、都内で開かれた。関係者は、千葉さんが生前、作家の大下英治氏と共同で進めていた脚本が1作品、あると明らかにした。同関係者は「千葉さんの脚本を、大下先生が作り直し脚本化している。原案・千葉真一という形」と説明。その上で「生前に作品にしようとして、資金調達のメドも含め、映画化しようと動いていた。その中で、大下先生に発注していた。(企画が)止まっていたけれど、そろそろ(脚本が)上がってくるかなと」と続けた。

さらに「脚本として残っているものは10以上あります。印刷されたもので、残っていますので、改修しています。その辺を、どうにか形にしていくことが出来れば、とは思っています」と、複数の脚本が残っていることも認めた。それらのジャンルについて、同関係者は「基本的には、千葉が書いている脚本は、アクションよりもヒューマンものが多い。本人が話していたのは、チンギスハンのお父さんの話ですとか、戦後の沖縄の、空手兄弟の話ですとか」と説明。

さらに「会津藩の人間が米国に武器を仕入れるために行ったけど、住み着いて現地の人と一緒に戦ったという、実話を元に脚本を作った」とも明かした。その上で「実際にある、日本人の墓を見た千葉が『これを脚本にして映画にしよう』って書いていたようなもの。そういうのが結構、いっぱいあります」とも語った。

千葉さんが残した”遺作”とも言うべき脚本の、映像をはじめとした作品化の実現可能性について、同関係者は「作品化するかに関しては今後、いろいろなものがあるので(企画を今後)動かすかどうかも、まだ分からない状況」と説明した。