歌手近藤真彦(58)が3日、7月2日に閉館する東京・中野サンプラザホールで2300人を集めて「Masahiko Kondo Liver Tour M5K8 FinalーEpisode」を開いた。1987年(昭62)1月10日に同所での初の公演を行った近藤にとって、4日に行う野村義男(58)との「MasahikoとYoshio Live Tour 2023」とともに最後の中野サンプラザだ。

この日はオープニングの「Made in Japan」から全25曲中、1曲を除いて過去のシングル曲。デビュー曲「スニーカーぶる~す」「ブルージーンズメモリー」「ハイティーン・ブギ」、87年の日本レコード大賞受賞曲「愚か者」など、よく知られた曲を熱唱した。「バースデーライブではアルバムの曲をやったんだけど、次はヒット曲をやろうよということになりました。ファンのみんなを10代、20代の頃に戻すのが目的。自分自身もね」と話した。

50公演以上をこなした思い出の詰まったホールとの別れに近藤は「なくなるなんて思ってもいなかった。いまさらながら、なくすのやめてほしいと思っている。それはほかのアーティストも同じだと思う」。88年の公演では翌89年に52歳で亡くなった美空ひばりさんが見に来た。「前の日に草野球をやってる時に連絡をもらって、それからはピッチングにならなかった(笑い)。ひばりさんは足が悪かったんだけど、2階の僕の楽屋にまで上がってきてくれました。いろいろな話をして、ひばりさんが大事にしていた物を記念にいただきました」と振り返った。

一昨年4月末にジャニーズ事務所を退所。同11月の復帰コンサート、昨年7月のバースデーライブと節目で中野サンプラザのステージを踏んできた。「音がすごくいいから、代わりの会場を探すのがすごく大変でした」。7月19~21日に今年のバースデイライブ「RAIN or SHINE」を東京・かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホールで開くことを発表した。そして「新しく建て直す会場にも、中野サンプラザの雰囲気、匂いを残してほしい。必ずここに戻ってきますから」と新しい会場でのコンサートに意欲を見せた。