宝塚歌劇団の星組人気スター暁千星(あかつき・ちせい)が3日、大阪市北区のシアター・ドラマシティで、2度目の東上主演作になる「ミュージカル・ロマン『夜明けの光芒』」初日を迎えた。
暁は、鍛冶屋の弟子ながら、あこがれの人に見合う「紳士」になりたいと願う青年ピップを、情感たっぷりに表現した。相手役ヒロインは、103期の瑠璃花夏(るり・はなか)が務め、東上作初ヒロイン。ピップがロンドンで共同生活を送り、作法を学ぶハーバートに、105期の稀惺(きしょう)かずとが抜てきされた。
今作は、英文豪チャールズ・ディケンズ作の「大いなる遺産」をもとに、鈴木圭氏の脚本・演出で、ミュージカル化。宝塚では90年に月組でも上演されており、ピップの成長物語として描く。
舞台は19世紀初頭のイギリス。両親を亡くしたピップは、テムズ河口近くの田舎町で、姉の嫁ぎ先である鍛冶屋に引き取られる。近所の大邸宅に住むミス・ハヴィシャム(七星美妃)から養女エステラ(瑠璃)の遊び相手として招かれ、高慢ながらに美しいエステラに心を奪われる。
「彼女に見合う紳士になりたい」と願うも、現実は、義兄のもとで鍛冶屋として修業に励む日々。そんな折、突然、「莫大(ばくだい)な財産の相続人」に指名され、紳士になるべく、ロンドンへ旅立つ。
ロンドンでは、ハヴィシャムの親戚ハーバート(稀惺)と共同生活を送り、エステラと再会を果たすも、次第に道を踏み外し、波乱に巻き込まれる物語だ。
暁は12年に98期首席入団。月組に配属され、高い身体能力を生かしたダイナミックなダンス、173センチ長身の舞台映えするルックスで注目。22年に星組へ移った。昨年の本拠地作「1789-バスティーユの恋人たち-」では、トップ礼真琴の休演で急きょ主演。月組時代に新人公演で主演したロナンを演じて、星組を率いる立場も経験した。
続く博多座公演「ミー・アンド・マイ・ガール」では、専科の水美舞斗と役代わり主演。今年に入っても、本拠地正月作「RRR×TAKA“R”AZUKA~√Bheem~」「VIOLETOPIA」で、劇団きってのダンサー礼との高速ダンスで魅了するなど、躍進を続け、存在感に重みは増すばかり。
初日前日の2日に劇場で芝居を通して最終確認。暁は「通し舞台稽古ありがとうございました」とスタッフに感謝。「明日の初日から千秋楽まで、どうぞ、よろしくお願いいたします」と完走を誓い、開幕に備えていた。
シアター・ドラマシティで6月8日まで、東京建物Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)で、6月14~20日に上演される。



