NHKは21日、都内の同局で会見を開き、27年度前期連続テレビ小説のタイトルを「巡(まわ)るスワン」とし、ヒロイン役は森田望智(もりた・みさと=29)に決まったと発表した。

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「売れたいです!」

「全裸監督」での体当たり演技や、TBS系ドラマ「恋する母たち」での“怪演”が話題を呼び、朝ドラ「おかえりモネ」で清原果耶演じる気象予報士の同僚を演じるなど、出演作も相次いでいた2022年1月。インタビューで目標を聞くと、こう潔く宣言した姿が印象に残っている。

3歳からフィギュアスケートをはじめ、バレエも習った。「私はめちゃくちゃ下手くそでした」。10年ほど続けたが芽は出ず、挫折も味わった。ちょうど先のインタビューをした頃も、芸能活動を始めて10年が経過していた。どちらかといえば“遅咲き”だ。

「今すごく思うのは『こうなりたい!』『ああなりたい!』と思っても、求められるものと自分がやりたいことは違ったりもする。周りの方が、こういう作品がいいんじゃないかと思ってくれることに身を任せるほうが、いろいろな道が見えてくるのかなと」。

地道に実績を積み上げていた中で、胸に抱えていた「売れたい」という思いが、思わずあふれた瞬間だった。

とはいっても、欲深さがにじみ出るような人柄でもない。仕事の切り替え方法について「想像の世界に浸ったりします。妖精がちらついてるのを想像して幸せな気持ちになったり…。友達に変だよって言われましたけど」といった、屈託のない一面もある。

では、自らが「売れた!」と実感できるとしたら、どんな時か。

「役を1つ1つ大切に、ちゃんと最後まで演じきれるかというところが一番大事にしていることで、それができてそういう結果がついてくると思っています。こうして役をいただけているのは“奇跡”。だって、いつ仕事がなくなるか分からないので…。どんな役で出ていても、生きられてるよねっていう風に認識されるのが、一番すてきに売れてるということなのかな…」

「シティハンター」「虎に翼」…と、周囲から見ると、すでに“売れている”状態と言えるだろうが、ようやくつかんだ今回の朝ドラヒロイン。本人が「売れた!」と思う瞬間につながる作品になることを願いたい。【大友陽平】

◆森田望智(もりた・みさと)1996年(平8)9月1日、神奈川県生まれ。11年に芸能活動を開始。映画は17年「一週間フレンズ。」、22年「さがす」、ドラマは20年にTBS系「恋する母たち」、21年はテレビ朝日系「言霊荘」、22年はTBS系「妻、小学生になる。」などに出演。163センチ。血液型O。