女性誌「エル・ジャポン」主催の映画賞「エル シネマアワード」が10日、都内で行われ「国宝」(李相日監督)主演の吉沢亮(31)が今年、目覚ましい活躍をした男性に贈る「エル メン賞」を受賞した。トロフィーを手に「ミュージカルがあったり、新たなチャレンジが、いろいろありそうな年。来年も、変わらず挑戦の年にしたい」と26年への決意を語った。

「国宝」は、6月6日の初日から11月24日までの公開172日間で興行収入(興収)173億7739万4500円、動員1231万1553人を記録。03年「踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」(本広克行監督)が同年に記録した173億5000万円の実写日本映画の興収記録を、22年ぶりに塗り替えた。その反響について聞かれると「現場では、とにかく良いものを作りたいという思いで走っていた。見てもらえば分かってもらえる…でも、こんなに、たくさんの方に広がると思っていなかった」とも語った。

吉沢は任侠の一門に生まれながらも抗争で父を亡くし、上方歌舞伎の名門の当主に引き取られ、芸の道に人生をささげた主人公・立花喜久雄を演じた。横浜流星(29)が渡辺謙(66)が演じた喜久雄を引き取った花井半二郎の実の息子で生まれながらに将来を約束された御曹司・大垣俊介を演じた。2人は、我妻千五郎役で映画にも出演した歌舞伎俳優の中村鴈治郎(66)から歌舞伎の指導を受け、基本のすり足からはじめ「鷺娘」「二人道成寺」「曽根崎心中」といった演目を1年半にわたって稽古した。その日々を踏まえ「1年半の歌舞伎の稽古だったり、かけた時間、情熱が段違い。たくさんの方に見て、愛して頂いた特別な作品」と語った。

話題賞を受賞した村田千恵子プロデューサーは「手応えはありましたが、夢中で製作をしていた」と振り返った。吉沢に撮影中、変化は見られたか? と聞かれると「変化を感じる瞬間はなくて…毎日、毎日、撮影が大変な中、安定し、安心し委ねられる感じを持っていた」と評した。