「5年間、言い続けた執念が通じました」。日本時間の5日早朝に繰り上がりでマンダリンヒーロー(牡3、藤田)のケンタッキーダービー出走が決まると、藤田輝信調教師(46)はそう言って現地に向かった。
5年間とは「サンタアニタダービーポイント」の創設からの期間。米サンタアニタパーク競馬場と友好交流提携を結ぶ大井競馬場の所属馬にケンタッキーダービーの重要なステップレースの出走枠が与えられ、これを生かしたいと言い続けてきた。「韓国との交流もそうでしたが、最初に行くのが一番いいですから」。13年にソウル競馬場との交流が発表され、それもその年に手を挙げた。韓国には15年にも遠征したが、待遇面で最初の方がいいことを実感したという。せっかくの制度を積極的に活用したいという師の思いがあってこその実感。そのパイオニア精神がサンタアニタダービー2着、ケンタッキーダービー出走につながった。
「あの枠に入れただけでも感無量で、着でもあればいいぐらいの気持ちでいたんですけど、終わってみたら、あのレースをどうしても勝ちたいという気持ちになりましたね」。師の挑戦は続きそうだ。【牛山基康】



