3つのG1競走が行われる香港のチャンピオンズデーが30日(日曜)に行われます。馬券発売される2つのG1競走については日曜付の日刊スポーツや、極ウマ有料域の「奥の手」をご覧いただくとして、ここでは馬券発売のない

G1チャンピオンズマイルについて触れることにします。


◆チャンピオンズマイル 芝1600メートル


枠 馬番 馬名

1 8 ヘルシーハッピー

2 5 ビューティージョイ 

3 7 グロリアスドラゴン

4 3 ワイクク

5 9 ヴォイッジバブル 

6 4 エイゴン

7 1 ゴールデンシックスティ

8 2 カリフォルニアスパングル

9 6 マイオベロン


このレース、史上初の3連覇がかるゴールデンシックスティ(せん7、父メダリアドーロ、K・ルイ厩舎)と、直接対戦では1勝3敗と負け越しているものの、G1香港マイルでの勝利が印象深いカリフォルニアスパングル(せん5、父スタースパングルドバナー、A・クルーズ厩舎)が5度目の対決。これに「4歳シリーズ」の香港クラシックマイル(芝160メートル)と香港ダービーの2冠を制したヴォイッジバブル(せん4、父ディープフィールド、A・バデル厩舎)が加わって興味深い一戦となりました。

地元からはベテランのビューティージョイ(せん6、父セブリング、A・クルーズ厩舎)、グロリアスドラゴン(せん8、父テオフィロ、P・ング厩舎)、ワイクク(せん8、父ハーバーウォッチ、J・サイズ厩舎)が参戦。南半球からはニュージーランドのエイゴン(せん5、父シークレッドフォールズ、A・フォースマン厩舎)と、昨年のG1ドバイターフでパンサラッサとロードノースの同着優勝の6着だったオーストラリアのマイオベロン(せん6、父ドバウィ、A・ニーシャム厩舎)が厚い壁に挑みます。


ゴールデンシックスティは、うわさされていた安田記念参戦を取りやめて国内専念を決めています。3強対決で話題になった1月のG1スチュワーズカップ(芝1600メートル)ではロマンチックウォリアー(2着)、カリフォルニアスパングル(3着)を退けると、ロマンチックウォリアーの得意距離での再戦となった2月のG1香港ゴールドカップ(芝2000メートル)では2番人気をあざ笑うようにライバルをねじ伏せて王者健在をアピールしました。前哨戦のG1チェアマンズトロフィーを使わなかったのは、レース当日に馬場が悪くなる恐れがあったからです。その予想は外れましたが、チェアマンズトロフィーを勝ったカリフォルニアスパングルの勝ちタイム(1分34秒17)を見ると、若干時計のかかる馬場だったことは間違いなかったようです。今回もカリフォルニアスパングルをマークしてスパートのタイミングを計る競馬になりそうです。勝てば通算25勝目、獲得賞金額も自らのレコードを更新する1億4793万香港ドル(約25億8285万7800円)となります。


カリフォルニアスパングルは、スチュワーズカップでゴールデンシックスティの3着した後、距離を短縮して3月のG1クイーンズシルバージュビリーカップ(芝1400メートル)に向かいました。ここは新短距離王となったラッキースワイネスにかわされての2着でしたが、この時は普段、スタートの良くないラッキースワイネスがポンと飛び出して、これと併走して先頭に立つまで時間がかかったカリフォルニアスパングルには、厳しい競馬となりました。この馬にとって1400メートルは少し短かったかもしれません。途中からまくって出たビューティージョイにハナを譲り、2番手から抜け出してギリギリ我慢した12月のG1香港マイルのように、後半になるにつれて速いラップを刻む流れが理想型。枠は外になりましたが、最終コーナーで後続を3馬身以上離していれば逆転も可能かもしれません。


この2頭と未対戦のヴォイッジバブルの評価は、このレースで決まるはずです。香港ダービーは鞍上のアレクシス・バデル騎手が、意識してゆっくり出して2000メートルの競馬に対応したように見えました。陣営の考える最適距離はこの1600メートルなのでしょう。今年の香港4歳シリーズを競った馬たちの評価は、ロマンチックウォリアーやカリフォルニアスパングルを擁した前年より低いようですが、同じ4歳世代にはラッキースワイネスもいるので、決して弱い世代ではなさそうです。シャティン競馬場の芝1600メートル戦は2戦2勝。長くいい脚を使える馬で、脚質も自在。2強相手にどう挑むか。このレース最大の見どころになりそうです。

(ターフライター奥野庸介)

※成績などは23年4月28日現在

カリフォルニアスパングル
カリフォルニアスパングル