欧州の上半期を締めくくるG1キングジョージ6世&クイーンエリザベスSが終わりました。

1番人気に支持されたオーギュストロダン(牡4、父ディープインパクト)は残り200メートルで脱落して5着。雪辱とはならず今年も残念な結果となりました。前走、同じアスコット競馬場、芝2000メートルのG1プリンスオブウェールズSで見せた強さはどこへやら。過去に3勝している距離(2400メートル)が原因とも思われず、今回は頑張る気分になかった、という風に考えるしかありません。今後は昨年も制している9月14日(土曜)のG1愛チャンピオンS(芝2000メートル、レパーズタウン)で巻き返しを狙うものと見られています。

7番人気(タイ)の評価を覆したゴリアット(セン4、父アドラーフルーク)は、デビュー9戦目のG1初勝利が、ジャイアントキリングとなりました。去勢馬による“キングジョージ”の優勝は史上初。去勢馬に出走資格のない凱旋門賞には参加できませんが、これに代わって秋はG1ジャパンカップ参戦の可能性が浮上してきました。この馬の近親で17年のジャパンカップでシュヴァルグランの9着したギニョール(父ケープクロス)の無念を晴らしてもらいたいものです。

“キングジョージ”の結果を受けてブックメーカー各社は10月6日(日曜)に行われるG1凱旋門賞の前売りオッズ<8月1日現在>を修正しています。


1番人気はジョッキークラブ賞(仏ダービー)を制して休養中のルックドヴェガ(3・75倍から4・5倍)で変わらないものの、7月のG1パリ大賞(芝2400メートル、パリロンシャン)を制したソシエ(牡3、A・ファーブル、父シーザスターズ)8・0倍から11・0倍の2番人気に浮上しています。出否は未定ですが、英ダービーとエクリプスSを連勝中のシティオブトロイ(牡3、A・オブライエン、父ジャスティファイ)が7・0倍から15・0倍の3番人気、8月1日のG1ナッソーS(芝1980メートル、グッドウッド)に出走したオペラシンガー(牝3、A・オブライエン、父ジャスティファイ)が13・0倍から17・0倍、血液検査の結果が芳しくなくエクリプスSを直前に回避したものの今シーズンは3戦全勝と好調なホワイトバーチ(牡4、J・マーフィー、父ユリシーズ)が13・0倍から21・0倍で続き、オーギュストロダンは17・0倍~41・0倍に後退しています。9月14日(土曜)のG1愛チャンピオンステークスをステップに凱旋門賞に向かう予定のシンエンペラー(牡3、矢作、父シユーニ)は13・0倍から41・0倍となっています。

昨年の同時期に発表されていた人気順はエースインパクトが5・0~6・0倍で1番人気。以下“キングジョージ”の覇者フクム(6・0倍から9・0倍)、G1パリ大賞の勝ち馬フィードザフレーム(9・0倍から13・0倍)、G1サンクルー大賞優勝のウエストオーバー(9・0倍から19・0倍)と続き、スルーセブンシーズはまだ40・0倍という低評価でした。

2か月後の本番ではエースインパクトが一気の差し切りを決めて優勝、2着にウエストオーバーで決着しました。今年も夏時点の評価を信じればルックドヴェガが優勝に最も近い馬となりますが…。

(ターフライター奥野庸介)

※競走成績は2024年8月1日現在