性別や年齢を問わず、ボートレーサーには動物好きが多い。西村歩(35=大阪)もその1人。幼いころから動物好きで、将来は警察犬の訓練士を志していた。競輪選手だった父、暢一さんの薦めもあり、レーサーの道を選んだが、犬への愛情は変わらず。今は4匹の愛犬に囲まれる生活を送り、11年にはドッグトレーナーの資格を取得した。

愛犬と散歩する西村歩(本人提供)
愛犬と散歩する西村歩(本人提供)

その西村が、社団法人「いぬねことボート」を設立することになった。これまでも保護犬や保護猫の啓発活動に取り組んできたが、何か自分にできることはないか? と、思い立ったことがきっかけだった。

西村 1人でも多くの人に、保護される動物の現状を知ってもらいたいんです。大勢の人が、現実を知ることで世間が動く。そうしたら、動物たちの未来も変わると思っています。

活動の中心は、交流のある保護団体へ、医療費やレスキューにかかる費用を寄付すること。「いぬねことボート」のオリジナルグッズの販売や、選手グッズをオークション形式で販売。その売り上げを役立ててもらおうと考える。

西村の思いに、6月30日現在で35人の女子レーサーが賛同。長嶋万記や守屋美穂、倉持莉々、大山千広らが名を連ねている。今後も折を見て、活動内容を紹介できればと思う。