台風19号の影響で2日目の中止、順延が決まった。競輪界は、直前の松戸G3(千葉競輪70周年)がシステム障害で2日間順延になるなど、苦しい状況に追い込まれている。克服するにはレース内容で応えるしかない。それを我々はしっかり伝え、一致団結してこの難局を乗り越えよう。

11R特選、ヤマコウは腹が据わった郡司浩平に展開有利とみた(撮影・鈴木正人)
11R特選、ヤマコウは腹が据わった郡司浩平に展開有利とみた(撮影・鈴木正人)

11R特選、郡司浩平が展開有利に進めることができそうだ。松戸G3の根田の動きは抜群だった。最終日こそ9着大敗で幕を閉じたが「準決までに足を使い過ぎて最終日はヘロヘロでした」と原因ははっきりしている。1走目までに中2日あること、2日目の開催が中止になったことで、精神的にも吹っ切れて勝負できる。彼は気持ちが乗るとグイグイ行けるタイプだけに、郡司が番手だとさらに気合が入るだろう。

番手の郡司も一昨年の平塚GP次点を経験したことで、今年はその時のような悲壮感が全くない。もちろん緊張感はあるだろうが、こちらにピリピリとしたものを感じさせないのだ。場数を踏んだ選手にしか出ない腹が据わった感じ。言葉にして説明するのは難しいが、彼にはそれを感じる。

太田竜馬が単騎になったことで、根田が先行しやすいメンバー構成となった。木暮安由は1番車を生かしてまくる位置を取りたい。それは坂本貴史も同じだが、外枠だけに不利だ。あとは古性優作。彼の持ち味はヨコにも強い自在戦法だ。根田の主導権で郡司が好スタートを切りそうだ。(日刊スポーツ評論家)