ベガルタ仙台は6日、MF佐々木匠(19)がJ2徳島ヴォルティスへ育成型期限付き移籍すると発表した。期間は来年1月末まで。追加登録期限の15日が迫る中、残り13試合で激しい昇格争いを繰り広げる徳島から、駆け込みオファーが先月末に届いた模様だ。仙台出身で下部組織からベガルタ一筋だった佐々木は、自らの成長と徳島の昇格を助けるため、移籍を決断した。

 佐々木はわずかな時間で、人生と向き合った。「決まったのは一昨日(4日)。短い時間でしたが、自分でしっかりと考えた」。今季のルヴァン杯では、3位タイの3得点と1次リーグ突破に貢献。23歳以下の選手が対象のニューヒーロー賞の有力候補だった。仙台で活躍後に海外移籍する人生プランを描いていたが、自身国内クラブ初オファーを受け入れた。

 正式オファーが届いたのは、8月30日の同杯準々決勝第1戦鹿島戦後。徳島は現在5位と、3~6位が参加するJ1昇格プレーオフ圏内にいる。2位福岡と勝ち点6差で、2位以上の自動昇格の可能性もある。だが、中盤の要のMFカルリーニョスが8月20日山口戦で負傷、左太もも肉離れで全治約6週間と診断されて離脱した。以降、プレーオフを争う山形、松本と戦い1分け1敗。補強は必至だった。