首位の浦和レッズレディースが3位INAC神戸レオネッサに逆転負けした。6連勝で茨城開催の上位対決となり、ゲームの入りが良かった中で前半16分に先制。なでしこジャパンDF清家貴子(23)の右クロスに同FW菅沢優衣香(29)が頭で合わせ、1点をリードした。

しかし、8分後にINAC神戸FW高瀬のゴールで追いつかれると、後半27分にはFW京川の得点でひっくり返された。森永次監督は1-1のハーフタイムにMF遠藤優、MF塩越柚歩の2枚同時投入で勝利への執念を見せたものの実らなかった。この日は2位の日テレベレーザが日体大FIELDS横浜に6-1で勝ったため、勝ち点差3に迫られた。しかも日テレは1試合少なく、得失点差も浦和より14も上。正念場を迎えた。

リーグ戦は残り3試合。前例のない、過酷な状況にも見舞われた。普段練習している施設レッズランド(さいたま市桜区)が、台風19号の影響で13日未明に水没した。荒川の堤防を越えた水が河川敷にある同施設に流れ込み、東京ドーム約3個分の敷地が水深5、6メートル(推定)の冠水状態となった。

試合の前日は茨城県に移動して調整したため難を逃れたが、今後の代替練習場などは未定。15日にも善後策が話し合われる。レッズランドは、まず水が引かないと復旧のメドすら立たない。当面は使用できないことが発表されている。

それでも下を向くわけにはいかない。優勝争いの重圧とともに乗り越える壁は高く厚くなったが、敗戦後も選手は沈んでいなかったという。5季ぶり頂点への試練ととらえ、残り3試合に向かう。

◆今後の試合日程

<第16節>20日(アウェー)アルビレックス新潟レディース(デンカビッグスワンスタジアム)

<第17節>27日(ホーム)伊賀フットボールクラブくノ一(浦和駒場スタジアム)

<第18節>11月2日(アウェー)ジェフユナイテッド市原・千葉レディース(フクダ電子アリーナ)