来季FC東京への加入が内定している法大MF紺野和也(4年=武南高)が4日、法大の市ケ谷キャンパスでJリーグ内定会見に臨んだ。

161センチと小柄ながら、ドリブルでの仕掛けでゴール前に入り込み、高校時代から「武南のメッシ」と呼ばれた。天皇杯のガンバ大阪戦では途中出場ながら、果敢な突破で流れを引き戻し、ジャイアントキリングの原動力となった。東京、ヴィッセル神戸、北海道コンサドーレ札幌が獲得に乗り出していた中で東京の加入を決めた。

神戸に練習参加した際、初日の練習を終えた段階でオファーをもらった。元スペイン代表MFイニエスタから「メッシに似ている」と賛辞を贈られ「一緒にやろう」と声をかけられた。バルセロナでFWメッシとプレー経験があるイニエスタからの“お墨付き”に、紺野は「めちゃくちゃうれしかった」。練習ではイニエスタと同じグループでプレーし「いろんな所が見えてて、驚くタイミングでボールが出てきた。勉強になるというより、すごいという言葉しか出てこなかった」と振り返る。イニエスタからの直エールに、神戸入りを即決しそうになったが、札幌と東京の練習参加が控えており、全チームの練習参加をした上で、決断することにした。紺野は「すべてのチームに魅力があった」と悩んだことを明かし「その中で、東京には代表レベルの選手がたくさんいて、日々の練習でマッチアップできる。そこで成長できると思った」と東京に決めた理由を話した。

東京は現在、リーグ2位で来季のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場は確実な状況だ。「プロ1年目でACL出場チームに行けるのはプラス。出る機会があればチャレンジしていきたい」と抱負を語り、神戸MFイニエスタとの公式戦に「覚えていただいているか分かりませんが、点を取って勝てたら」と心待ちにしていた。【岩田千代巳】