バセドー病で療養中の北海道コンサドーレ札幌GKク・ソンユン(25)が、早期に練習を再開する可能性が出てきた。18日、札幌市内の病院での検査後、同市内のクラブハウスを訪れ、本紙記者に現状を語った。検査結果では経過は良好で、引き続き内服薬による薬物療法で経過観察する。約1週間後の検査の結果次第では練習を再開し、早ければ4月下旬の実戦復帰も視野に入れる。

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久しぶりに札幌・宮の沢のクラブハウスに姿を見せたクは笑顔だった。2月29日にバセドー病と診断されてから初めて訪れ、検査結果を関係者に報告した。「体調はいい感じです。結果は良くなってました」と語った。気温は約8度と肌寒いなか半袖姿なのは「暑いんです」と病気の影響というが、「2週間薬を飲み続けた結果、(甲状腺の数値が)半分くらい落ちていたので、このまま順調に行けば、練習を始められるんじゃないですか」と話した。

今月1日から内服薬の服用を開始。この日の検査結果によっては、手術や放射性物質による治療の可能性もあった。経過は良好で早期復帰が見込まれる薬物療法の継続が決まり、「(病気を)見つけた時にそんなにひどくなく、早い段階で見つけたので」と安堵(あんど)した表情だった。

約1週間後の検査でも良好であれば、トレーニングを再開できる見込み。ただ約1カ月、運動から遠ざかるため、三上大勝GM(48)は「通常の考え方では、体を戻すのに1カ月はかかると思う。負荷をコントロールしながら、しっかりプレーできるようになるのは、今の段階では4月下旬が最短」と明かす。それでも「彼くらいのキャリアがあれば、ある程度体さえできれば、十分できるのかなと思う」と期待した。

療養中には関西を訪問し「いろんな人にも会って、久々にゆっくり休めて、心も体もリフレッシュできて良かった。けど、もうそろそろ体を動かしたいですね」。サッカーができる日を、誰よりも心待ちにしている。【保坂果那】