「SALFUS oRs(サルファス・オーアールエス)」が清水U-12清水を2-1で破り、6年ぶり5度目の優勝を飾った。同じ静岡市清水区に拠点を置く強豪を振りきって手にした栄冠。伴野公哉監督(34)は「県大会にも出たことがなかった学年。これまでは、技術があっても精神的な弱さから実力を発揮できなかったが、最後に成長した姿を見せてくれた」と、目を細めた。

FP山道瑛太(6年)が立役者となった。0-0の前半15分、FP春田祥真(6年)のスルーパスに反応。DFラインの背後に抜け出すと、1対1となったGKの股を右足で抜いて貴重な先制点を決めた。「練習通りのプレーから、良いパスが来た。相手のGKを見て冷静に決められた」。

これで勢いに乗った。同点とされて迎えた後半9分には、FP川口太崇(たいし、6年)のCKから頭で決勝点をたたき込んだ。今大会6得点の活躍で最優秀選手にも輝いた背番号「9」は、「初めての県大会で、エスパルスに勝って1位になれた。すごくうれしい」と、声を弾ませた。

小学生最後の大会で有終の美を飾った。ピッチ上で歓喜の輪をつくったイレブン。とびっきりの笑顔がはじけた。【前田和哉】