アルビレックス新潟のニューフェース、MF島村拓弥(26)が残留の救世主に名乗り出た。7月にJ1柏レイソルから期限付き移籍で加入した左利きのアタッカーは7日、狭いエリアで行われた12対12の練習で密集地帯を得意のドリブルで抜け出すなど、人とは違う「オリジナル」をアピールした。リーグ再開戦となる11日のアウェー、セレッソ大阪戦から右サイドを切り裂き、チャンスを創造する。

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突出した武器を持つ島村が相手の守備網を緩め、勝利につながるゴールを奪う。「ボールを持った時のプレーに注目してほしい」。J1屈指のドリブラーは、12対12の練習で右サイドに張るだけでなく中央に切り込んでパスを引き出し、進行方向をキュンキュンと変えながらボールを自在に操ってパス中心のビルドアップに変化をつけた。「ある程度の流れ(チーム戦術)はつかめている。どんどん自分の力を出して行きたい」と、チームメートとの融合を進めている。

新潟に加入して約3週間。全体練習後には体のキレや、ボールフィーリングの状態をさらに向上させるために自主トレに励む。この日は自分を囲むようにポールを5本立て、その間でパスを受けてターンをしたり、狭いエリアを細かいタッチで抜け出す練習を繰り返した。「ファーストタッチの置きどころと、相手が来た時にかわしていくイメージで」。自分にしかない特徴をさらに研ぎ澄ませている。

京都サンガで17年にプロ生活をスタートさせ、11日に対戦するC大阪には20年に在籍した。21、22年にプレーしたFC今治では、現在、WEリーグのアルビレックス新潟レディースを率いる橋川和晃監督(54)から指導を受けた。練習場はすぐ隣。既にあいさつは済ませた。「(当時)中盤の選手は結果が大事とよく言われた。そこは常にこだわっていきたい」。自らに言い聞かせるように何度もうなずく。

うっぷんはたまっている。柏での今季序盤はケガの影響もあり1試合の出場で無得点。満足しているはずがない。「残り14試合で自分の価値と、新潟の価値を高めていきたい」。くすぶっている思いを爆発させ、リーグ再開戦からオフェンスで「違い」を見せつける。【小林忠】