【アルラヤン(カタール)30日(日本時間31日)=佐藤成】E組2位の韓国(FIFAランキング23位)が、F組首位サウジアラビア(同56位)との死闘を制してベスト8入りした。
元ドイツ代表クリンスマン監督が率いる韓国と、元イタリア代表マンチーニ監督のサウジアラビアによる屈指の好カードは、韓国が0-1の後半ロスタイムに追いついて延長戦に持ち込み、PK戦の末に4-2で振り切った。ゲルマン魂を注入された「アジアの虎」が驚異の粘り。64年ぶり3度目の頂点へ踏みとどまった。
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敗色濃厚だった韓国が、息を吹き返した。1点を追う後半ロスタイム、実に9分。FW曹圭成がヘディングで押し込み、土壇場で追いついた。延長戦でも決着がつかずPK戦に突入。GK趙賢祐が2本をストップし、キッカーは4人連続で決め、芝上に歓喜の赤い山をつくった。クリンスマン監督は「とても難しいゲームだった。サウジアラビアはとても良いチームだったので、全てのエネルギーを注入した」と振り返った。
しぶとく勝利をつかみにいった。相手の5バックに合わせて、今大会初めて5バックを採用。ミラーゲームで手堅い展開を選び、前半はスコアレスで折り返した。後半開始早々に隙を突かれて先制を許すと、大応援団に後押しされた守備をなかなか崩せない。エース孫らアジア屈指のタレントが中東の盟主に猛攻を仕掛け、決定機を何度も迎えた最終盤、途中出場の背番号9が仕事をやってのけた。
粘り強さが際立つ。1次リーグの第2戦も第3戦も後半ロスタイム弾。アウェー環境でも諦めないゲルマン魂も光る。趙は「PK練習をたくさんしたから自信はあった。とても幸せ」と喜んだが「リカバリーに集中したい」と強調した。E組2位に甘んじたことで、中2日となった準々決勝オーストラリア戦へ。手負いの虎ほど怖いものはない。

