今夏のACミラン移籍が極めて難しくなった日本代表MF本田圭佑(27=CSKAモスクワ)が、無言の帰国をした。今日2日から大阪府内で始まる日本代表合宿に参加するため、1日に関西空港着の航空機で到着。欧州の移籍市場は2日午後11時(日本時間3日早朝6時)に閉まるが、現地の報道によれば冬まで契約を残すCSKA側とミラン側の最終交渉が決裂したという。念願のビッグクラブ移籍は、冬に持ち越しになる。<本田を巡るミランとCSKAの移籍交渉>

 ◆6月5日

 今冬にCSKAとの契約が満了になるため、日本に帰国中の本田は「代理人に世界中のビッグクラブとコンタクトを取ってくれと伝えている」と明かす。

 ◆7月5日

 日本で自主トレ中、本田は「(ACミランが移籍先の)候補であるのは確か。(代理人に)動いてもらっている」と初めて認める。夏の移籍を目指していることも語る。

 ◆同19日

 モスクワ郊外の練習場で本田は「(移籍)状況は変わらない。簡単に決まらないということは分かっている。どうなるか8月末まで様子をみる」。

 ◆同22日

 モスクワ市内で初のクラブ間交渉が行われ、CSKAは今夏の移籍に破格の500万ユーロ(約6億5000万円)を要求。ミランの提示は200万ユーロ(約2億6000万円)。

 ◆同24日

 モスクワでの3度目交渉でミランが提示額を300万ユーロ(約3億9000万円)に上積み。

 ◆8月8日

 日本代表合宿に向け都内で自主トレ。CSKA側が要求する移籍金500万ユーロをミラン側が用意したことを明かした上で、本田は「(移籍決定へ)大詰めを迎えている。近いうちに白黒ハッキリする」と決定間近であることを語る。

 ◆同15日

 CSKAのギネル会長が「1000万ユーロでも売らない」と手のひら返し。本田が「今は待つしかない」。交渉が綱引き状態になる。

 ◆同29日

 欧州CL1次リーグ抽選会場のモナコで、ギネル会長と接触したミラン幹部のガンディーニ氏は「ここ数日で状況を打開しないといけない」とコメント。

 ◆同30日

 ミランがガーナ代表MFボアテングをシャルケに売却し、1200万ユーロ(約15億6000万円)の移籍金を得たことで、ミランのガッリアーニ副会長は「すぐに(本田を)獲得できるよう、CSKAと話し合っている」と語った。しかしイタリアの報道によると、CSKAから「本田を(今冬の)契約満了までクラブに残す」との最終回答が届く。