日本陸連が、GCシリーズ1年目を総括した。昨年8月の北海道から今大会までで男子13人、女子6人がGCレース出場権を獲得。瀬古マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは、女子について「あと3人ぐらいは欲しかった」。河野長距離・マラソンディレクターも「22、23歳で初マラソンの選手が頑張り、20年以降にもつながる。ただ選手層は(ロンドン五輪前の)11年の方が厚かった」。

 男子は2月の東京マラソンで日本記録2時間6分10秒を出した設楽悠らが活躍。河野ディレクターは「過去に比べて、男子のレベルはトラック1周分(約1分)上がった」。ただ世界記録は2時間2分台で「これが東京五輪のメダルにつながるかというと甘い。もう1周分、速くなると世界の背中が見える」。GCシリーズは、今年8月の北海道から後半の2年目に入る。

 ◆グランドチャンピオンシップ(GC) 19年9月以降に開催予定の東京オリンピック(五輪)マラソン代表選考会の名称。GCで男女各2人の代表を選ぶ。17年夏から19年春までに行われる国内指定大会「GCシリーズ」で、日本陸連が各大会に定めた順位とタイムの条件を満たした選手は、GC出場権を獲得する。女子の順位と条件は以下の通り。

 大阪国際、名古屋は日本人3位以内の2時間28分以内、同6位以内の2時間27分以内。さいたま国際は同3位以内の2時間29分以内、同6位以内の2時間28分以内、北海道は同1位の2時間32分以内、6位以内の2時間30分以内。また17年8月1日から19年4月30日までの期間中に、国際陸連が記録を公認する競技会で基準の成績を残せば、ワイルドカードでGCとなる。