陸上男子110メートル障害(ハードル)日本記録保持者の村竹ラシッド(22)が15日、都内でJALアスリート社員が集結した取材会に出席し、パリオリンピック(五輪)で日本勢初となる決勝進出へ決意を示した。

3月に順天堂大(順大)を卒業し、新年度からJALへ入社。同社の鶴のマークが入ったTシャツ姿で登場し、「似合ってますか?」と笑みを浮かべた。昨夏の世界選手権女子やり投げ金メダルの北口榛花(26)らと同じJALアスリート社員となり「そうそうたるアスリートの皆さんがいらっしゃる。お話するだけでも刺激になる。より自分も頑張りたいと思える環境」と心を躍らせた。

今月上旬には、110メートル障害で同じく日本記録保持者の泉谷駿介(24=住友電工)と鹿児島で合宿を実施。シーズンインへ向け、ハードルを用いた練習などもともにした。レースではライバルとなる順大の2学年先輩へ「国内外問わず、一緒に戦う相手だと思っている。勝つつもりで挑みたい」と燃える思いを口にした。

すでにパリ五輪の参加標準記録は突破済みで、6月下旬の日本選手権(27~30日)で優勝すれば即内定。2位以下でも、同選手権の成績や7月2日時点の世界ランキング次第で初の五輪代表が決まる。

シーズン初戦は今月29日の織田記念(広島)。昨年は同大会で左太もも裏を肉離れしたが「(今年は)大丈夫じゃないですか?」と恐怖心はない。本格的に幕を開けるシーズンへ「内定を決めること。そして決勝進出の目標へ、1試合1試合、丁寧に頑張っていきたいと思います」と思い描いた。【藤塚大輔】