日本サッカー協会は21日、こころのプロジェクト「夢の教室」に関して千葉・市川市と相互協力協定を締結した。

 市川市役所での締結式に参加した同協会最高顧問で日本バスケットボール協会の川淵三郎会長(78)は「今後はバスケット協会としても積極的にかかわっていきたい」と競技の枠を超えた活動に意欲を示した。

 「夢の教室」は07年4月からスタート。元アスリートが子供たちに自身の経験を伝えながら夢の大切さを教えていく。当初はサッカー出身の選手中心だったが、日本体育協会の協力もあり、現在は約半分が他競技出身の選手となっている。この日は市川市立中山小学校で、アテネ五輪競泳女子800メートル自由形金メダリスト柴田亜衣氏(33)が「夢先生」として、子供たちと触れ合った。

 協定を締結した市川市は4年間で、市内全部の小中学校、特別支援学校で「夢の教室」を開く。市川市の大久保博市長は「元アスリートの実体験に基づく話で、子供たちの夢への意欲も高まる。今の小中学生は20年東京五輪・パラリンピックで適齢期を迎える。オリンピアンの誕生も期待したい」と、自身の夢を込めて言った。