フィギュアスケート男子でソチ五輪金メダリストの羽生結弦(20=ANA)が陰陽師(おんみょうじ)になった。12日、横浜市内で開幕したアイスショー「ドリーム・オン・アイス」で新シーズンのフリーをお披露目。曲は「SEIMEI」で、平安時代に生きた安倍晴明の伝奇小説を映画化した「陰陽師」の劇中曲になる。振り付けは昨年のフリーに続き、シェイ=リーン・ボーンが担当した。

 狩衣(かりぎぬ)をイメージした衣装も着物風に仕上げ、「ここまで和のプログラムを出せるのは、いまの現役の日本男子で僕しかいないと思う。僕だから出せる繊細さ、力強さを出したい」と自信の演目になる。構成は4回転ジャンプを3本跳ぶ高難度。2連覇を狙った3月の世界選手権(中国)では、練習仲間のフェルナンデス(スペイン)に敗れて銀メダルに終わった。王者返り咲きを目指す来季は、「和」の新境地で戦う。