団体戦が行われ、日本女子が13年大会以来2大会ぶりの優勝を果たした。決勝のポーランド戦までの4試合を全て5ー0で勝つ完全V。52キロ級金メダルの中村美里(26=三井住友海上)が先鋒で流れを作り、後輩たちが続いた結果だった。

 中村は準決勝のモンゴル戦で、48キロ級世界ランク1位のムンフバットと延長戦の熱戦。5分35秒、相手にかけ逃げの指導が出て先勝した。決勝でも開始から前に出て立て続けに有効3つを奪取。最後は2分59秒に横四方固めで一本勝ちした。「団体戦は中学校の時から好き。みんなで戦っている感じが好き」という舞台で躍動した。引っ張られるように続く後輩たちも白星を重ね、2年ぶりの団体世界一を文句なしで射止めた。

 南條監督は「完全優勝といっても中身は接戦ばかり」と話した上で、「一番の功労者は中村だと思う。厳しい相手に一歩も引かず、流れを引き寄せてくれた。若手も非常によくやってくれた」とたたえた。「MVP」と名指しされた中村は「とにかく自分の勝ちで次につなげたかった。個人戦の金メダルよりみんなで取った団体の方がうれしい」と満足そうに話した。