早大は残り6秒からの52ヤードの逆転サヨナラFGが届かず、3度目の出場で初の日本一にも届かなかった。

 前評判は劣勢の上に、第2Q途中で0-21とされた。ここでパントと見せ掛けてRB須貝がラン。手の込んだフェイクが効き、61ヤードのTDランで反撃となった。

 前半残り6秒にはQB政本が73ヤードのTDパスを決める。第3QにはFGに続いて、政本が2本目のTDパスで逆転した。第4Qに再逆転されるもFGを決めて1点差。残り2分をきっての攻撃で手痛い反則が続いて攻め込めず。4年間で関東最多タイの22FGを決めているK佐藤にも、自己最長タイの距離が残ってしまった。

 その場で泣き崩れた佐藤は「ボクの力がなかった」と言葉を振り絞ったが、浜部監督は「FG前にベンチワークなどもミスがあった。ボクの責任」とかばった。政本はランも109ヤードを走ったが「入りが集中できなかった。最後も焦って反則した。負けたら何にもならない」と、前半の攻撃を悔やんだ。

 DL村橋主将は負傷明けながら最後まで体を張ってプレーした。「足は痛かったが、やるしかなかった。勝てる試合だったが、前半とられすぎた。悔しい」と無念の表情だった。過去2度は完敗を喫したが、後半初めてリードし、あと1歩の1点差負け。浜部監督は「第4Q勝負に持ち込めたが、この差はボクの責任」と選手の頑張りをほめた。23日には早大学院監督として、2年ぶり6度目の優勝を狙う。