女子シングルス初優勝を狙った大堀彩(21=トナミ運輸)は、山口茜(20=再春館製薬所)に1-2で惜しくも敗れた。

 山口とは、13年世界ジュニア選手権決勝以来4年ぶりの対戦。「倒れてもいいぐらいの気持ちで」と、世界ランク2位の格上山口に食らいつき、第1ゲームを24-22で先取。第2ゲームを16-21で落とし、ファイナルゲームでは最後まで一進一退の攻防。18-17から、3連続失点で18-20と追い込まれてなお、19点目を奪ったが、最後は力尽きた。2時間57分の熱戦後は、2人に会場から大きな拍手が送られた。大堀は「1分でも1秒でも長くコートに立っていようと思った。最後は勝ちたかった」と、悔しさをかみしめながら淡々と語った。

 優勝は逃したが、これで優先的に国際大会に派遣される日本代表Aチーム入りは、ほぼ確実となった。目標とする20年東京五輪に出場できるのは、従来のルール通りなら2人。現在Bチームの大堀は世界ランク14位。同2位の山口、16年リオデジャネイロ五輪銅、17年世界選手権覇者で同7位の奥原希望(日本ユニシス)を追う立場にある。「五輪という夢を絶対に達成したい。(山口らと)切磋琢磨(せっさたくま)して、追いついて、同じ土俵で戦いたい」と、強いまなざしで誓った。