国際オリンピック委員会(IOC)が5日の理事会後にロシア選手団の平昌五輪派遣禁止を発表した記者会見には、注目の高さを示すように、世界中のメディアが集まった。195人の取材申請があり、IOC関係者は「理事会後の記者会見としては史上最多ではないか」と話した。

 会見ではバッハ会長が「前例のない事態に対し、適切な処分を与えた」と厳しい表情で語り、重大さを強調。理事会ではロシア・オリンピック委員会(ROC)のジューコフ会長から謝罪の言葉があったという。一方で「ロシアにも潔白な選手はいる。彼らは将来、よりクリーンなスポーツ界をつくるための橋を架けてくれる存在」とも述べ、配慮も示した。

 記者会見が始まる前から、ロシアメディアは緊迫感を漂わせた表情だった。ロシア人記者からの質問も相次ぎ、胸に五輪マークと「NO RUSSIA NO GAMES」(ロシアがいない五輪などない)と書かれたTシャツを着た記者の姿もあった。理事会が行われたIOC本部前では、ロシア国旗を持った女性の姿も見られた。