日本(世界ランク7位)は1-3(25-20、20-25、14-25、15-25)でイタリア(同3位)に敗れた。
第1セットでは4日のベルギー戦でチームトップの16得点をあげた石川真佑(22)のスパイクがさえわたり、25-20でものにした。勢いをつけたい第2セットだったが、世界トップレベルの相手アタッカー・エゴヌ(23)の攻撃を止められず、20-25と奪われた。第3セット、第4セットでも高さのある攻撃に苦しみ、敗戦を喫した。日本は1次リーグから通算5勝2敗。次戦は7日、世界ランク17位のプエルトリコと対戦する。
【世界バレー】日本女子、イタリアに1-3で敗戦「連続失点響いた」真鍋監督 エゴヌ止められず
日 本 | 1 | 25-20 20-25 14-25 15-25 | 3 | イタリア |
☆真鍋政義監督 1セット目の立ち上がりは良かったんですけどね。とくに3セット目の入り、連続失点が響きましたね。(相手アタッカー・エゴヌについて)最終的に終わってみれば、イタリアの高いブロックにかなり触られたと思いますね。(次戦プエルトリコ)プエルトリコも非常に身長の高い選手、1メートル90センチ以上が5、6人いますから、やはりブロックは注意。しっかり準備して、集中していきたいと思います。(今後に向けて)まずは7日(のプエルトリコ戦)、非常に大事になると思うので、立ち上がりから団結していきたいと思います。
☆石川真佑 出だしから勢いよく入っていくというところでは良い流れでできていたと思うんですけど、そこから相手が対応してきた時に、自分たちが変えることができず、相手に先手でやられたかなと思います。(高さのある相手に対して試合の途中、コートの外で見るシーンもあったが)外から見て、自分自身がいったん冷静になって、相手ディフェンスの形や狙い所を見ながらやっていた。コートに入った時に上手くできていることが少なかったので、4セット目の出だしから集中するということを意識してやりました。今日の負けは自分たちでしっかり反省して、7日の試合(プエルトリコ戦)で、また出だしから良い準備をしたいですし、チーム全員で勝ちにいきたいと思います。
第1セット
勝てば2次リーグ突破に大きく前進する一戦は相手のサーブでスタート。
石川のスパイクで幸先良く先制点を決めた。
2-2となり、高さのある相手のブロックで勝ち越しを許す。
4-6から井上のフェイント、石川のブロックが連続で決まり、日本同点!
世界最高レベルのアタッカー、エゴヌの強烈なスパイクなどで6-8とされる
石川の相手のブロックをものともしないスパイク、宮部のダイレクトが決まり、再び同点で食らいつく。
一進一退の攻防で11-11となり、またも井上のスパイクがさえ渡り日本が勝ち越しに成功する
14-11までリードしたが、エゴヌのスパイクなどで徐々にその差を詰められる。
井上のバックアタックなどで応戦し17-15。
宮部、石川が立て続けに得点を決め、4点差に引き離す。
20-17となり、またも宮部のスパイク、相手のタッチネットなどで3連続得点!
セットポイントをつかんだもの石川だ!またもスパイクが決まる。
最後は相手のサーブがネットにかかり、日本が第1セットをものにした。
第2セット
一気に流れに乗りたい第2セットは、相手のフェイントがはずれ日本の先制で始まった。
2-3とリードを許すも、前の試合で石川とともにチームトップの16得点をあげた林が同点のスパイクを決める。その後、井上の連続得点で5-3と勝ち越し。
5-5に追いつかれるも、相手の攻撃がアウトになり、再びリードすると、山田がダイレクト、クイックと多彩な攻撃で連続得点。8-5とする。
その後相手の3連続得点で追いつかれるも、長いラリーの末、最後は石川のスパイクに誰も反応できなかった。
しかし相手のサービスエースや、高さのあるスパイクで徐々に点差をつけられ、9-12に。
ここで真鍋監督はタイムアウトを要求。流れを変えたい日本は、関のサービスエースなどで2点を返す。
相手のエース・エゴヌの強烈なスパイクに苦しめられ3連続得点を許すも、石川の得点などで13-14と食らいつく。
林、井上のスパイクで再三相手の流れを切るも、徐々に引き離され15-20に。
山田の冷静なフェイントや石川のスパイクで応戦するも18-22と点差を縮めることができない。
エゴヌに高い位置からスパイクを決められ、セットポイントを奪われる。
最後は相手のスパイクを返しきれず。第2セットはイタリアにわたり、1-1とされた。
第3セット
流れを引き戻したい第3セットだが、相手エース・エゴヌのスパイクを返せない。その後も相手の高さのある攻撃で7連続失点を喫した。
相手のミスや林、井上の得点で反撃するも、流れは呼び込めず、3-10、4-12、6-14と苦しい展開が続く。
7-15とされ、相手のスパイクに触るも、返すまでには至らず、16点目を許す。
林の2連続得点で9-18!ここから流れを呼び込みたい。
しかし、エゴヌを止められない。またも得点を許す。
相手ブロックで返ってきたボールを山田がダイレクトで仕留め10-18とする。
12-21とされるも、宮部愛がブロックアウトを誘い13-21。
コートアウトで3連続得点かと思われたが、イタリアのチャレンジが成功し13-22。
相手の強いスパイクを止められない。セットポイントを奪われる。
最後は日本のスパイクがアウトで14-25。イタリアが第3セット目をものにし、日本は追い込まれた。
第3セット
追い込まれた日本は、開始直後から2点を奪われる。
第2セットからの嫌なムードが漂う中、林が2連続得点で同点。このまま流れをつかみたい日本は、苦しめられたエゴヌのスパイクを井上が止める!3-2と勝ち越しに成功する。
その後は石川がコートぎりぎりを狙った攻撃などで得点を重ねるも、イタリアも譲らない。1点リードの緊迫した展開が続く。
しかし7-6から4連続失点で勝ち越しを喫した日本はタイムアウトを要求。しかし1度ついた火を止められず、さらに4失点して7-14と引き離された。
相手のサーブミスを見極め、相手の連続得点を8で止める。
石川のスパイクが相手ブロッカーをはじき、9-15。さあ反撃開始だ!
しかしまたも立ちはだかったのはエゴヌだった。高さのあるスパイクで9-16。
その後、横田の得点などで2点を返すも11-20となる。
石川の相手をよく見たフェイントや、井上のサービスエースなど、日本に良いプレーが出始める。
しかし、相手の2本サービスエースが決まるなど、4連続失点を喫し、マッチポイントを奪われる。
14-24の土壇場で山田がスパイクを決めて一矢報いた!
しかし最後はコート中央後方へのボールに反応できず、イタリアに敗れた。
<バレーボール世界選手権女子2次リーグ勝敗表>
順 | 国名 | 勝 | 点 | イタ | 中国 | ベル | 日本 | ブラ | オラ | プエ | アル |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | イタリア | 6 | 19 | - | 〇 | 〇 | ● | 〇 | 〇 | ||
2 | 中国 | 5 | 15 | - | 〇 | ● | 〇 | 〇 | |||
3 | ベルギー | 5 | 15 | ● | - | ● | 〇 | 〇 | 〇 | ||
4 | 日本 | 5 | 15 | ● | ● | 〇 | - | 〇 | 〇 | ||
5 | ブラジル | 5 | 14 | 〇 | 〇 | ● | - | 〇 | |||
6 | オランダ | 4 | 12 | ● | ● | - | 〇 | 〇 | |||
7 | プエルトリコ | 2 | 6 | ● | ● | ● | ● | - | |||
8 | アルゼンチン | 2 | 5 | ● | ● | ● | ● | ● | - |
※5日現在、勝ち数は1次リーグ含む、点は勝ち点
日本のスタメン
〈セッター〉
関菜々巳(23=東レ)
〈アウトサイドヒッター〉
林琴奈(22=JT)
石川真佑(22=東レ)
井上愛里沙(27=久光)
〈ミドルブロッカー〉
山田二千華(22=NEC)
宮部藍梨(24=ヴィクトリーナ姫路)
〈リベロ〉
内瀬戸真実(30=埼玉上尾)
日本の2次リーグ日程
☆7日 プエルトリコ戦(17位)午後9時15分開始
☆9日 オランダ戦(10位)午後10時半開始
※( )内は4日現在の世界ランク
◆女子世界選手権・日本代表登録メンバー(背番号、ポジション、選手名、年齢)
2 アウトサイドヒッター 内瀬戸真実(30=埼玉上尾)
3 アウトサイドヒッター 古賀紗理那(26=NEC)
4 アウトサイドヒッター 石川真佑(22=東レ)
5 ミドルブロッカー 島村春世(30=NEC)
10 アウトサイドヒッター 井上愛里沙(27=久光)
12 セッター 籾井あき(21=JT)
15 アウトサイドヒッター 林琴奈(22=JT)
19 ミドルブロッカー 山田二千華(22=NEC)
22 リベロ 福留慧美(24=デンソー)
23 ミドルブロッカー 横田真未(24=デンソー)
26 アウトサイドヒッター 宮部藍梨(24=ヴィクトリーナ姫路)
30 セッター 関菜々巳(23=東レ)
37 アウトサイドヒッター 宮部愛芽世(20=東海大3年)
38 アウトサイドヒッター 佐藤淑乃(20=筑波大3年)
◆女子世界選手権
オランダとポーランドの共催で24カ国が参加。1次ラウンド(R)は6カ国づつ4組に分かれて総当たりで戦い、各組上位4カ国の計16カ国が突破。2次Rは8カ国が2組に分かれ、1次Rで対戦していない4カ国とのみ対戦し、上位4カ国が8強へ。3次Rからトーナメント制となり、2次Rで同組の1位と4位、2位と3位が準々決勝を戦い、勝者が準決勝へ。テクニカルタイムアウトなし、リクエストできるタイムアウトは1セット2回まで。
決勝は10月15日、オランダ・アペルドールン。
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