不敗神話は終わらない。アランマーレ山形が千葉エンゼルクロスとのホーム開幕戦に臨み、3-2で辛勝した。鹿屋体大(鹿児島)から加入したルーキー有村涼美(23)が第3セット(S)から出場し、12得点をマーク。リーグデビュー戦でチームを2季連続の白星発進に導くとともに、地元酒田開催の連勝を「9」に伸ばした。今日30日はリガーレ仙台との東北対決に挑む。

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2時間19分の熱戦を逆転勝ちで締めた。昨季開幕戦でストレート勝ちした相手に苦しみ、試合は最終の第5Sに突入。一進一退で先にマッチポイントを握られたが、粘って相手を振り切った。ホームデビュー戦を終えた有村は「応援してくださる方がたくさんいる中、自分たちのバレーができて勝てたことは良かった」と語り、勝利の瞬間は先輩たちと自陣で抱き合い、喜びをかみしめた。

第1Sは開始から3連続失点するなど波に乗れず4点差で落とした。北原勉監督(42)は「開幕の緊張は特別なものがある。序盤は硬さが全面に出た」。第2Sに入る前、サーブから始まるトータルディフェンスを修正。やるべきことを再確認した。第3Sから途中出場の有村は「コートに入る前は緊張したが、冷静に自分のできることをするだけ」とスパイクで得点を量産。1-2の第4Sでは連続得点で突き放し、会場の応援を受けながら流れを引き寄せた。

19年から続いたホーム連勝は昨季に「14」で止まった。だが、酒田開催では同年11月にルートインホテルズに勝利してから負け知らず。リガーレ仙台戦では節目の10連勝がかかるが北原監督は「私たちの戦い方は変わらない。皆さんと一緒に会場で戦って勝利の味を分かち合いましょう!」と呼びかけ、有村は「自分のできることをしっかりして、チームがV2優勝とV1に昇格できるように頑張りたい」と意気込んだ。幸先のいいスタートを切り、頂点への道のりを歩む。【相沢孔志】