日本勢として初の2連覇に挑む坂本花織(23=シスメックス)が4年前の雪辱を誓った。

「連覇に向けてはそこまで気にしてなくて、やっぱり4年前のリベンジが大きくて」。

公式練習後に強調したのは、世界選手権初出場、同会場だった19年大会。ショートプログラム(SP)2位発進も、フリーでは後半の連続3回転ジャンプのフリップが1回転に。単独となったことが響き、順位を落として5位に終わった。

「練習で失敗が少なかっただけに、本番での失敗がすごく悔しかったのは、すごく覚えてます」。

北京五輪で銅メダルを手にし、昨年は3度目の出場となった世界選手権で頂点に立った。ただ、その結果とは別に、明確に悔しさは持続している。

「同じ場所で同じ試合で、もう1回リベンジができる。今年それを上書き保存できたらなと思ってます」。

連覇という結果よりも、あの時の自分を上回ることを主眼に置いた。

4年前、準備段階でやり切って本番を迎えられたと思えた。それでも、現地入り3日前に、緊張感から涙を流した日のことは忘れない。

4年がたった。今はこう言える。

「(当時は)結構苦しい部分はあったんですけど、今年はだいぶなんだろう、あの時は初めての世界選手権だったんですけど、4回目とかになってきたので。なんかちょっとは自信が。不安というかは、自信がついてきたかなと思います」。

思い出も記録も、塗り替える。