4強進出を逃した報徳学園(兵庫)が、執念の2トライで大観衆を湧かせた。7-38と大きくリードを許して迎えた試合終了間際。満員に近い観衆で埋まったスタジアムに「後半ロスタイムは0分です」とアナウンスが流れた時だった。

ゴール前10メートルのラインアウトからモールを押し込んで、フッカー大賀宗志(3年)が左中間に意地のトライ。その直後のキックオフからボールを奪うと、今度は右オープンからボールを受けた7人制ユース日本代表の2年生FB山田響が、60メートルを走りきるノーホイッスルトライ。大阪桐蔭優位で進んだ試合で、最後の最後に報徳学園が持てる力を出し切った。

大健闘の試合後に、メンバーは号泣。山田は「ここで先輩たちを引退させるわけにはいかなかったので、自分で走りきろうと思いました。来年は必ず(8強の壁を)超えたい」と目を赤く腫らしながら話した。

近畿大会決勝戦の再戦で、西條裕朗監督は「近畿大会より(力の差が)詰まっただけ、成長している。この成長を、後輩たちはしっかりとつないで、リベンジをしないといけない」。敗れはしたが、確かな爪痕を花園に残した。