日本ラグビー協会は17日、27日開幕のパシフィック・ネーションズカップ(PNC)に臨む日本代表を発表した。チームはこの日、約6週間に及んだ宮崎市内での合宿を終了。

同合宿前の42人から、W杯日本大会登録数と同じ31人に絞られ、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、49)は「いいプレーをしたら残り、良くないプレーをしたら、そこで替えられる」と予告した。

注目は“緊急事態”のFW第1列プロップだ。代表0キャップの木津、出場が対アジアにとどまる三浦のトヨタ自動車2年目コンビを抜てきし、指揮官は「単純に見てみたい。経験値が浅く、もの静かだが、チャンスがないとW杯で通用するか分からない」とした。

プロップは宮崎合宿前に名を連ねた8人中4人が故障。左は15年W杯代表の稲垣、右は具智元(24=ホンダ)が最右翼だが、具は右手甲の骨折でPNC出場が絶望的だ。今回外れた山下裕史(33=神戸製鋼)をジョセフHCは「W杯を経験し、成熟した選手」と評しつつ「不確定な2人を試したい。『このレベルで通用する選手』と証明してほしい」。PNCメンバー外を含んだサバイバルとなる。

初戦のフィジー戦が目前に迫り、一時解散前には日向市の大御(おおみ)神社で君が代の歌詞にある「さざれ石」を見学。チーム作りと並行し、代表争いも最終盤に突入だ。【松本航】