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  この病気にこの名医
 

【第67回】

「肝動脈塞栓」で兵糧攻め

この病気にこの名医

肝臓がん(外科)(中)

 肝臓がん治療の3本柱の1つ「肝動脈塞栓(そくせん)療法」は、手術も経皮的治療もできないケースに最良の方法である。肝がんへの酸素と栄養を断ってがんを兵糧攻めにする治療法だ。

 肝臓は肝動脈と門脈(動脈)の2大血管から栄養と酸素を取り入れている。が、肝がんは主として肝動脈に頼り切っている。つまり、肝がんにとって肝動脈は生命線≠ネのである。「塞栓とは『栓をしてふさぐ』の意味で、肝動脈に栓をしてふさいでしまう療法です。正常細胞は門脈からも栄養を受けるので、肝がんだけが死に追いやられるのです」と解説するのは、大阪府立成人病センター(大阪市東成区)消化器外科の佐々木洋部長(55)。

 治療は、まず脚のつけ根の大動脈からカテーテル(細い管)を入れ、肝動脈まで進める。そして、X線画像を見ながら動脈に3ミリ角のゼラチンスポンジと抗がん剤を注入して血管をふさいでしまう(通常は、これに加えてリピオドールという微小塞栓効果のある油性の造影剤を加える)。治療は1時間20分程度で終了し、入院期間は1週間。

 さらに、抗がん剤の効果を狙った塞栓療法として、佐々木部長の開発した「サンドイッチ療法」がある。肝動脈までカテーテルを入れるのは同じ。次に、リピオドールを注入して、がん病巣からの血管の出口をふさぐ。そして、抗がん剤のシスプラチンを注入し、再度リピオドールを注入して入り口をふさぐ。最後は肝動脈をゼラチンスポンジで閉じてしまう。

 「抗がん剤のがん組織内の濃度は,非がん部の組織に比べて、3倍以上になり、兵糧攻めとのダブル効果を発揮するのです。しかし、現在では、カテーテルが改良され、肝臓の血管の奧の奧まで入るようになり、がん病巣付近に高濃度の抗がん剤と塞栓物質の注入が可能となっているので、しいて、サンドイッチ療法をする必要はなくなっています」。

 まさに、医療の進歩を痛切に感じさせられる。

 今は、多発肝がんに対して全身の血流回路とは別に、肝臓の血流回路を作り、その血流回路にのみ大量の抗がん剤を流すことで肝内の抗がん剤濃度を高める。それと同時に、全身に抗がん剤をもらさないことによって、副作用を起こさない。このような「隔離肝灌流(かんりゅう)化学療法」も行われている。

【ジャーナリスト 松井宏夫】

◆肝臓がん(外科)の名医◆

 ▽慶應義塾大学病院(東京都新宿区)消化器外科・島津元秀講師
 ▽横浜市立大学医学部付属病院(横浜市金沢区)第2外科・嶋田紘教授
 ▽愛知医科大学付属病院(愛知県長久手町)消化器外科・野波敏明教授
 ▽京都大学医学部付属病院(京都市左京区)第2外科・嶌原康行助教授
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