障がいが最も重いBC3(脳性まひ、運動機能障がい)で有田正行(39=電通アイソバー)が初の決勝進出を決めた。

1次リーグを3連勝でトップ通過し、準々決勝で田中恵子(37=石川県協会)、準決勝で高橋和樹(39=フォーバル)と、同じ日本代表のライバルを倒して勝ち上がった。

電動車いすサッカーの日本代表から転向し、日本選手権は17年から2年連続3位。リオ・パラリンピック代表の高橋戦では、有利なジャックボール(目標球)を投げる権利を放棄する秘策を披露して4-3と競り勝った。

「試合のデータを取ったら、ジャックボールを投げた自分のエンドで失点率が高かった」とニンマリ。全4エンドでジャックボールと第1投を高橋が投げる不利な状況で、失点を抑えられたことが勝利につながった。

決勝の相手は3連覇を狙う河本圭亮(21=東郷町施設サービス)で、2年前の今大会で敗れて以来の対戦になる。東京パラリンピック代表内定がかかる戦いへ秘策は? と問われた有田は無言でもう1度ニンマリ笑った。