リオデジャネイロ五輪卓球女子団体で日本は銅メダルを獲得した。そのメンバーの伊藤美誠(15=スターツ)の親友でジュニアナショナルチームの皆川優香(15=大阪・昇陽中)が17日、伊藤の快挙を祝福した。伊藤の1学年後輩の皆川は「メダルを取ってすごい。私も美誠に続きたい」と目を輝かせた。

 出会いは皆川が小学2年の時。全国のチームが集まる練習試合で初めて試合をした。「美誠は有名だった」。静岡に住んでいた伊藤が中学入学と同時に皆川の住む大阪へやって来た時には心を躍らせた。皆川も背中を追いかけ「ツイッターに『昇陽中に進学します』と書いたら、美誠が『本当に!

 うれしい!』と言ってくれた」。普段の練習では「切磋琢磨(せっさたくま)というよりは憧れの先輩。身近な目標です。でも、いつか追い付きたいと思っている」。

 昨年、皆川は伊藤と一緒に大阪市内のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)へ行った。試合の中では強気なスマッシュを何本も放つ伊藤だが「実は絶叫ものが苦手。怖いものは『乗りたくない』と言って、乗らなかった」と、意外な素顔を明かした。

 女の子らしい一面もある。バレンタインデーにはチョコレートを手作り。「美誠はすごくきちょうめんで、1個1個丁寧に作る。試合では大胆に見えるけど、実は繊細なんです」。

 誕生日にはプレゼントをくれた。ヒールがある少し大人でかわいいサンダル。皆川がツイッターに「サンダルが欲しい」と何げなく書いたことを、伊藤はずっと覚えていた。「2つのサンダルの写メを撮って『どっちがいい?』と聞いてくれた。カッコイイんです」。細やかな気遣いに感動した。

 皆川は22日から始まる全国中学体育大会を控える。春の全国大会では女子団体優勝を飾った。頂点を目指し「美誠に続けるよう頑張ります」。五輪メダリストとなった親友の力を借りて、目標達成を誓った。【小杉舞】