【槙原寛己の再来】巨人「17」清水美佑 開幕戦ノーノー!狙うはミス・パーフェクト

読売ジャイアンツ女子の注目選手紹介第2弾は背番号「17」。そう、「ミスターパーフェクト」槙原寛己さんのような活躍を期待されている、清水美佑(みゆう)投手(25)だ。高校時代に日本代表に選ばれるなど、女子野球界では有名な右腕だが、昨年夏、突然、ストライクが入らなくなった。選手生命の危機をどうやって乗り越え、巨人の背番号17を背負うようになったのか。

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◆清水美佑(しみず・みゆう)1998年5月8日生まれ、神奈川県川崎市出身。埼玉栄高-アサヒトラスト-埼玉西武ライオンズ・レディースを経て、2023年に巨人に入団。2016年と2018年の2回、日本代表として女子W杯に出場している。

1年前、突然イップスに

限られた練習時間のなかで、無駄な動きは一切見せなかった。清水はブルペンでのピッチングを終えるとすぐに強化運動に入り、気がつけば外野をひとり黙々と走っていた。

田中美羽外野手とともにチーム最年長。高校を卒業したばかりの若いピッチャーたちにとっては、いいお手本が身近にいる。

今年3月の「DESCENTEプレゼンツ第10回女子硬式野球沖縄大会」。チームの公式戦開幕戦で南部商相手にノーヒット・ノーランを達成した。

完全試合でこそなかったが、日本代表2回の実績をいきなり証明した。しかし、つい1年前は選手生命の危機だった。

――巨人入団後初の公式戦でいきなり快挙を達成しました

清水オープン戦の結果が良くなくて、原因をキャッチャーと話し合いました。完璧に抑えようとして、余計なプレッシャーを自分にかけてしまっていました。開幕戦ではあまり考えすぎずに投げたのが良かったのかもしれません。

――昨年は西武に所属されていましたね。宮本監督が言っていたのですが、フォームを変えてすごく良くなったと

清水実はポジティブな理由ではなかったんです。昨年夏、本当に、急にストライクが入らなくなってしまって。ボールがひっかかってしまって、左バッターの背中にワンバウンドですよ。軽いイップスですね。

――どうやって克服されたのですか

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1988年入社。プロ野球を中心に取材し、東京時代の日本ハム、最後の横浜大洋(現DeNA)、長嶋巨人を担当。今年4月、20年ぶりに現場記者に戻り、野球に限らず幅広く取材中。