【大阪発】藤塚大輔が聞いた 坂本花織「製氷の達人」との10秒間…

フィギュアスケート女子の坂本花織(25=シスメックス)が、グランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯を制しました。ショートプログラム(SP)で首位に立つと、フリーで150・13点、合計点227・18点をマーク。ともに今季世界最高得点を更新し、GPシリーズ上位6人が対象のファイナル(12月4~6日、愛知・IGアリーナ)進出を決めました。

大会期間中に記者が印象に残ったのは、フリー当日の公式練習の姿。今大会でも製氷作業を担当した「製氷の達人」こと高橋二男(ふたお)さん(87)の言葉を交えながら、今季限りでの現役引退を表明している坂本の“最後のシーズン”への思いに迫ります。

第3戦スケートカナダからの新企画として、通常の記事ではなかなかお伝えできない「こぼれ話」をお届け中。第3戦から3週連続で現地取材をする藤塚大輔が、米レークプラシッドへ向かう機内で書いたコラムを紹介します。

フィギュア

<フィギュアスケート:GPシリーズ第4戦NHK杯>◇11月8日◇大阪・東和薬品RACTABドーム◇女子フリー

エキシビションで演技する坂本(11月9日撮影)

エキシビションで演技する坂本(11月9日撮影)

フリー当日の公式練習後 約10秒の“いつもの光景”

11月8日。午前11時20分。

女子フリー当日の公式練習が終わったころだった。

最終グループの6人の中で最後にあいさつをした坂本は、すぐにリンクサイドへ引きあげることはしない。練習後にリンクの製氷作業に入るスタッフと、些細なやりとりをするからだ。

この日もいつものように、言葉を交わしていた。相手は高橋二男さん。「製氷の達人」と呼ばれる87歳の大ベテランだ。

女子フリーに向けた練習を終え、競技会などで製氷を担当する高橋二男さん(左)と言葉を交わす坂本(撮影・前田充)

女子フリーに向けた練習を終え、競技会などで製氷を担当する高橋二男さん(左)と言葉を交わす坂本(撮影・前田充)

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岐阜県不破郡垂井町出身。2022年4月入社。同年夏の高校野球取材では西東京を担当。同年10月からスポーツ部(野球以外の担当)所属。
中学時代は軟式野球部で“ショート”を守ったが、高校では演劇部という異色の経歴。大学時代に結成したカーリングチームでは“セカンド”を務めるも、ドローショットに難がある。