【宇都宮ブレックス〈9〉】四家魁人は代表PGの器 河村勇輝超えに必要なこと/4

小学校2年生でバスケットボールを始めたときから、四家魁人(22)は5歳上の猪狩渉(27=仙台89ERS練習生)の背中を追いかけてきました。NBAに憧れ、NBA選手を目指してアメリカ留学の道を選んだのも、猪狩の影響を大きく受けたからでした。猪狩もまた、実の弟のように四家をかわいがり、時には厳しい言葉をぶつけながら、四家のバスケット人生を支え続けてきました。プロとしての第1歩を刻んだ「弟」に向けた「兄」からの言葉、2回目です。

バスケットボール

スラムダンク奨学生
福島でプロ、NBA下部挑戦
猪狩渉が語る5歳下の「弟」四家

猪狩渉(いがり・わたる)

1996年(平8)4月24日生まれ、福島県いわき市出身。いわき市立中央台北中学、能代工(現秋田県立能代科学技術)を経て、スラムダンク奨学金8期生として米IMGアカデミーへ進学。2016年の帰国後に福島ファイヤーボンズでプレーしたのち、2019年に再びアメリカに渡り、NBA下部のGリーグに挑戦した。2022-23シーズンは福島に復帰し、公式戦19試合に出場し、25得点4アシストを記録。シーズン終了後に契約満了で福島を退団、仙台89ERSに練習生として入団した。168センチ、72キロのポイントガード。

10月25日の茨城戦に出場した四家魁人

10月25日の茨城戦に出場した四家魁人

苦手から逃げるな ガツンと説教

英語については、彼のことをこっぴどく怒ったことがあるんです。

僕は福島で3年プロ生活をして、その後、僕自身もNBA選手になりたいっていって、またアメリカに渡ったんです。その際、シカゴに住んでいたんですけど、アメリカ留学中のカイトを春休みの間にシカゴに呼んだんですよ。どれくらい成長したのかを見るために。

本文残り78% (2521文字/3250文字)

1988年入社。プロ野球を中心に取材し、東京時代の日本ハム、最後の横浜大洋(現DeNA)、長嶋巨人を担当。今年4月、20年ぶりに現場記者に戻り、野球に限らず幅広く取材中。