【宇都宮ブレックス〈10〉】独自写真で振り返るブレックスの1カ月(上)

Bリーグの開幕からおよそ1カ月たちました。宇都宮ブレックスは12試合を消化して、9勝3敗、東地区2位につけています。上々のスタートを切った1カ月を、独自に撮影した写真をもとに2回に分けて振り返ります。1回目は群馬との開幕シリーズと、アウェーで演じたアルバルク東京との激闘です。

バスケットボール

10・7 宇都宮80-73群馬 @日環アリーナ栃木

開幕戦で一番注目していたのは、ギャビン・エドワーズ選手が試合に出られるかどうかでした。

エドワーズ選手は、9月2日のプレシーズンゲーム山形戦で左膝を負傷しました。

D.J・ニュービル選手とともに補強の目玉である選手が、開幕戦から出られないとなれば勢いをつけづらくなるなあ、と思っていました。

杞憂に終わりました。エドワーズ選手はスタメンで出場し、10得点6リバウンド4アシストをマーク。リーグ史上8人目となる通算2500リバウンドを達成するオマケもつきました。

遠藤祐亮選手が3Pシュートを決めた時のベンチの盛り上がりぶりをとらえました。

今季はどんどん3Pを打っていく、と佐々HCが言っています。

こういうシーンが増えれば、日本一奪回に近づきます。

渡邉選手がルーキーの四家魁人選手にアドバイスをしています。プロデビュー戦の四家選手のプレータイムはわずか1秒。それでも渡邉選手は手を抜きません。

他の選手への声がけの多さでは、やはり渡邉選手がナンバーワンです。

どんなことをささやいているのか、ぜひ1度、聞いてみたいと思います。

開幕戦のもう1つのトピックスが、練習生から正式契約を勝ち取った村岸航選手の初得点です。

第2Q、まずディフェンスで魅せます。八村塁選手の弟、八村阿蓮選手からオフェンスファールを誘発すると、そこで得た攻撃機会で遠藤祐亮選手からのパスを受け、バックシュートを決めました。

得点シーンの写真はないんかい! と突っ込まれるでしょうね。心の準備ができていなくて、撮り逃がしました。深く反省しています。次の節目には必ず。

試合後の会見で佐々HCは「今日は村岸を称えたい」と村岸選手の活躍に自ら触れました。おそらく、村岸選手に自信をつけてもらいたかったのでしょう。

もちろん、「これからも厳しく指導する」と引き締めることも忘れていませんでした。

比江島慎選手が、相手のファウルではないかと、センタービジョンの映像を指さしているところです。

今季の群馬には、高校、大学でともに1学年上の先輩である辻直人選手が加入しました。辻選手とのマッチアップに気合が入っていた比江島選手ですが、同時に、とても楽しそうでした。

この日の日環アリーナ栃木には、栃木県内の開催試合としては史上最多5626人の観衆が集まりました。(翌8日に5654人を集めて更新)

今夏のワールドカップ(W杯)での盛り上がりがBリーグに波及したのは間違いありません。なかでも比江島選手は、テレビ番組で明石家さんまに「ジャッキー・チェンに似ているな」といじられるなど、バスケットに詳しくない人たちにも名前が浸透しました。

ヒーローインタビューを促され、「えっ、おれ今日は活躍していないけど」と戸惑っているようにみえましたが、しっかり答えてくれました。開幕戦でもあるし、やはり比江島選手の声を聞かないと帰れません!

10・8 宇都宮77-63群馬 @日環アリーナ栃木

鵤誠司選手VS並里成選手。ブレックスの新旧ポイントガード対決は見ごたえがあります。

高校の先輩後輩でもあるんですね。河村勇輝選手も同じく福岡第一高校の出身。すごすぎる!

開幕2戦目にして「ナベタイム」発動!

渡邉選手が5本の3Pシュートを決めて、開幕2連勝の立役者に。群馬がたまらずタイムアウトを取り、ベンチに戻ってきたときの1枚です。

味方の3Pが決まった時は全身で喜びを爆発させますが、自分の時は意外に控えめ。

「あらま」という心のつぶやきが聞こえてきそうです。

ビデオ判定中にセンタービジョンで流れた映像をみながら、同じようなリアクション。仲の良さがうかがわれます。

ブレックストレイン出発! 偶然に撮れた1枚です。

審判の方も伴走してくださっているようみえます。ナイス、アシスト!

試合直後にSNSで発信したら、かなりの反響がありました。

エドワーズ選手はいったい、比江島選手の何に驚いているのでしょうか???

今年も大黒柱のひとり、フォトゥ選手。

ワールドカップ(W杯)でも活躍し、ますます貫録が出てきました。

加入後初めて、ホームでのヒーローインタビューに臨んだニュービル選手。ブレックスファンの拍手に笑顔が

最後は大爆笑!

大きな補強をした北関東のライバル相手に開幕2連勝

やはり、試合に勝ったあとの笑顔はいいものです。

10・14 A東京75-60宇都宮 @国立代々木競技場 第1体育館

東地区の強豪対決に、代々木に集まったファンは1万人を超えました。

前半はリードしていたブレックスですが、後半になると3Pシュートが全く入らなくなり、15本投げて成功ゼロ。

佐々HCもベンチを出て、叫び続けました。

「アルバルクさんは15点差があっても最後までもう2点を取りにきた。うちはプレシーズンも含めてここまで勝ってきたが、自分たちの能力に頼っていた。その安易さを教えてもらった」

収穫もありました。

右手親指付け根の脱臼で戦列を離れていた高島紳司選手が復帰。いきなり激しいディフェンスを見せてくれました。

実はこの試合の写真は私が撮ったのではなく、すべて狩俣裕三カメラマンが撮ってくれました。

比江島選手がまるでバレーボールのスパイクを放つようなこのカット。

さすが、写真のプロです。

10・15 A東京70-71宇都宮 @国立代々木競技場 第1体育館

この試合のテーマはとにかく勝つことでした。

アルバルクに3年越しで6連敗を喫していたことに、佐々HCは我慢ならなかったようです。

「敵意をむき出しにしろ」と試合前にカツ入れたほどです。

復帰2試合目の高島選手はこの日もハードに動き回ります。

一瞬のスキも見逃さない、という意思が伝わってきますね。

高島選手のディフェンスに盛り上がるブレックスベンチ。

こういう雰囲気をつくれるかどうかが、バスケットボールは大事だと言います。

エナジーという言葉がよく使われますが、まさにエナジーからの波及効果。

もちろん、しかめっ面だけでは身が持ちませんし、楽しくありません。

試合中に言葉をかわず佐々HCとブラスウェル・アソシエイトコーチにほっこり。

村岸航選手の頑張る姿にもほっこり。先輩方からかわいがられる理由がわかります。

今季はベンチスタートの多い遠藤祐亮選手ですが、ここぞの場面ではやはり頼りになります。

大きな声を出して味方を鼓舞。

アルバルクのポイントガードはテーブス海選手。ブレックスに過去に所属していた選手で、宇都宮のファンにもいまだ人気があります。

鵤選手となにやら言葉をかわしているところに、ニュービル選手も参加。

ニュービル選手とテーブス海選手は仲良しで、ブレックス移籍の際に背中を押してくれたそうです。

試合は第4Q残り3・8秒で鵤選手がフリースローを獲得。1本目に成功したあと、2本目をわざと外し、リバウンドを制してタイムアップに持ち込みました。

プロならではの技術と駆け引きで、アルバルク戦の連敗をやっと止めました。

この写真はその時のハドルではありませんが、コーチと選手の考えがピタリと一致したとき、ビッグプレーが生まれます。

試合終了のブザーが鳴り、ブレックスはまるでファイナルに勝ったかのように喜びました。

アルバルクに負け続けていたことが本当に悔しかったのだろうな、と想像できました。

リーグ戦が終わってシーズンを振り返ったとき、間違いなく節目の1つとして挙げられるゲームでしょう。

次回は写真特集(下)です

1988年入社。プロ野球を中心に取材し、東京時代の日本ハム、最後の横浜大洋(現DeNA)、長嶋巨人を担当。今年4月、20年ぶりに現場記者に戻り、野球に限らず幅広く取材中。